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決済資金確保、為替綱引き

「時ならぬドル高」が示す崩落の危機

2008年9月18日(木)

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 “リーマンショック”で、世界の株価が崩落し、ドルが全面安となった後、市場はある一点に注目し始めた。

 「リーマン・ブラザーズの取引相手は、どれだけの損失を被るのか」

 リーマンの資産総額は6390億ドル(約67兆円、1ドル=105円換算)。この資産を元にした為替、債券、株式、デリバティブ(金融派生商品)、証券化商品…の取引は膨大な量に広がる。

 だが、破綻となった今、債権者側は損失を免れない。そこで起きるのが、米国内の機関投資家、ヘッジファンドなどが海外に持つ資産を売却し、ドルに換えて国内に還流させる動きと、逆に欧州投資家が、海外に持つ資産を売却し、ユーロに転換して持ち帰る動き。それぞれ本体が被った損失をカバーするための資金確保が狙いである。

 だが、これもまだ序章に過ぎない。今年3月には大手証券ベアー・スターンズを、今月初めには政府系住宅金融会社、連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)、連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)を、異例の公的資金注入などで救済してきた米政府が今回は、救わなかったことで、「米金融機関が破綻すれば損失はそのまま、世界の投資家を直撃することになる」(富田公彦・ステート・ストリート銀行金融市場部長)と見始めた。そこで起きるのが、リスク圧縮のための外国資産の売却、本国への資金還流の連鎖。そして、それに乗ろうとする為替ヘッジファンドなど投機家や、銀行などの為替ディーラーの激しいドル買い・ドル売りの動きだ。

 欧米両大陸を俯瞰してみれば、それぞれがリスク回避のためにドルとユーロを本国に戻そうとする綱引きのようなこの動きは、7月半ば以来続いたドル高相場の振幅を激しくしそうだ。

 リーマンショックに先立つ数日前、欧米ではドルの危機を察知したかのようにそれまで売られていたポンドと豪ドルが買い戻され、ドルが売られていたが、破綻翌日にはさらにドルが売り込まれるなど、投資マネーの動きは激流のような速さを見せた。

景気後退の中で進んだドル高だったが…

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「決済資金確保、為替綱引き」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師