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利益率1位の三菱が洗濯機から撤退

白物、50年目の地殻変動

  • 鈴木雅映子,戸田 顕司

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2008年10月1日(水)

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 三菱電機は10月に洗濯機の生産を終了し、同事業から撤退する。

 冷蔵庫、エアコン、洗濯機を主力とする白物家電は長らく、日立製作所、松下電器産業、三菱、東芝、三洋電機、シャープの6社で市場を構成。これまでもNECグループや富士通ゼネラルの撤退はあったが、その波がトップ6にまで及んだ。

高級機種でつまずく

10月で生産を終了する三菱電機の全自動洗濯機

10月で生産を終了する三菱電機の全自動洗濯機

 白物家電業界は1990年代半ばから市場が縮小してきたが、大手の間では淘汰が起こらなかった。その理由は2つある。まず、企業がブランドの認知を高める役割を期待してきたからだ。利用者は毎日のように白物家電を使うため、自然と企業名が目に入る。もう1つは、事業の安定性。1000億円単位の投資が必要なデジタル家電関連と違い、既存設備でも地道な技術開発で商品の魅力を高めていける。「大幅な赤字に転落する事態はほぼない」と家電製造業社員は言う。

 三菱の家電事業を担当する中村一幸・上席常務執行役は、今回の決断を、「洗濯機市場は乾燥機能の付加などにより急激に変化し、製品コストと開発コストが増加すると見ている。一方で需要は横ばいで、厳しい事業運営が続くと判断した」と説明する。今までのように6社が国内市場を分け合って共存できる環境ではないというわけだ。

 洗濯機市場の変化は、商品の価格帯を見れば分かる。各社の話をまとめると、10年ほど前までは高級機種で10万~15万円、一般機種で5万~8万円だった。今は高級機種が20万~30万円と高くなり、一般機種は3万~6万円とさらに安くなっている。

 2極化した市場でメーカーが勝ち残るには、高級機種、一般機種両方で強い商品を持つ必要がある。高利益率の高級機種は販売量が限られる。一般機種だけでは、価格競争に巻き込まれる。高級機種の構成比を上げつつ、全体の販売量を増やさなければ、利益を確保できない。

 三菱にも危機感はあった。洗濯機事業を強化するため、生産委託していた日本建鉄(千葉県)を2005年に完全子会社とした。2007年には高級機種「ムービングドラム」を発売。洗濯槽を傾けて節水性や使い勝手を高めた意欲作だった。しかし、シェアは上がらず、2005年度から赤字だった洗濯機事業はさらに悪化。「高級機種の失敗で踏ん切りがついたのでは」との声も家電業界からは聞こえてくる。

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