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時価会計、日本でも勢いを増す凍結論議

「渡りに船」、銀行の懐事情

  • 小瀧 麻理子

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2008年11月12日(水)

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 「『金融商品の時価を見直してほしい』と地方銀行の財務担当者たちが押し寄せてきている」

 9月中間期の決算シーズンの11月上旬。大手監査法人の金融機関担当のある会計士は疲れた表情を見せる。「時価会計を厳格に適用すれば自己資本比率が4%を割るところも出てきてしまうから、必死なのは分かるが…」。

 日本で時価会計の凍結を巡る議論がにわかにかまびすしくなっている。日経平均株価が一時7000円を割り込み、米欧発の世界的な金融危機を「対岸の火事」と見ている余裕がなくなってきたためだ。

 「時価主義による評価損益の計上の要求が適切か」。麻生太郎首相が10月30日の追加経済対策の発表時に言及するなど、政府も凍結を後押しする雰囲気が強まっている。

米国、証券化商品など対象

 凍結論が勢いを得たのは、時価会計の先導役だった米国が一転して修正に舵を切ったことがある。米証券取引委員会は9月末に発表した指針解釈で「投げ売り状態になっている金融商品は、経営者が合理的に算定した価格を時価として認めてもよい」との“救済策”を認めた。欧州もこれに追随した。

 念頭にあったのは、サブプライムローンなどをまとめた証券化関連商品やCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)などの金融派生商品。これらの金融商品は市場価格を時価に用いるルールだったが、サブプライム危機以降は流通市場が機能不全に陥り、極端な低価格でないと市場で取引が成立しなくなった。必要以上に値崩れした価格を用いるのではなく、理論値を時価に用いるのを限定的に認めるのが措置の肝だ。一方、上場株や国債などの流通市場があるものは、引き続き市場価格をそのまま時価として使う。

 米欧の緊急措置に”国際協調”とばかりに飛びついたのが、「金融機関のサブプライムショックの痛手は比較的小さい」と言ってきた日本だ。

 会計基準を作る企業会計基準委員会は10月28日、「投げ売り価格を時価としなくともよい」と米国と同様 の指針を発表。だが、市場関係者の目を引いたのは証券化商品だけではなく、「変動利付国債」という特定の商品が対象に含まれていたことだ。

「筋の悪い要求」通る

 15年物変動利付国債は利率が半年ごとにその時々の10年債の利回りに連動して決まる国債。2000年頃から公募で本格発行され、現在の市中残高は40兆円に達する。通常の国債より流動性が劣るとはいえ、流通市場が整備されており、欧米ならば今回の時価会計の緩和の対象外になる商品。それが、一足飛びに、時価会計の緩和の対象になったことに関係者は首をかしげたのだ。

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