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息の根絶たれる「建物転がし」

不動産ファンドバブル崩壊の真相

2008年11月28日(金)

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 11月26日、合計475億円の資金調達を発表したパシフィックホールディングス。元産業再生機構の冨山和彦氏が設立した経営共創基盤の関連会社に対して、普通株、優先株と社債を発行することを決めた。不動産価格の下落で経営危機に追い込まれていたパシフィックはこれで一息ついたと言えるだろう。

 だが、不動産市場の混乱が収束したわけではない。パシフィックのように増資に成功したところは少数派。不動産デベロッパーやREIT(不動産投資信託)の中には、融資の借り換えに奔走しているところも少なくない。この数年の不動産市場の膨脹が急だった分、その落差も大きいということだろう。不動産市場の過熱。その裏側では何が起きていたのか。不動産会社やファンド運用会社は何をしていたのか。

 外資系金融機関や外資系ファンドとの関連業務を数多く手がける不動産コンサルティング会社、インデックスコンサルティングの植村公一社長に聞いた。


 ―― この数カ月の不動産業界の転落は凄まじいものがありますね。

植村公一(うえむら きみかず)氏

植村公一(うえむら きみかず)氏
1959年愛知県生まれ。名城大学理工学部建築学科、米カリフォルニア芸術大学建築学部を卒業した後、カリフォルニア大学バークレー校大学院に入学(後に中退)。サンフランシスコの建築事務所を経て1994年に独立。現在は建設・不動産のコンサルティングやプロジェクトマネジメントを手がけている

写真:村田和聡

 植村 不動産会社の破綻が相次いでいる直接の要因は金融機関の融資の引き締めでしょう。サブプライム問題に端を発した今春以降の金融市場の混乱を受けて、金融機関は不動産への融資に慎重になりました。その結果、ファンドに売るはずだった物件が予定通りに売れず、資金繰りに窮する不動産会社が続出しました。

 もちろん、資金繰りに追われているのはファンドも同じこと。REITの中には借入金の借り換えに綱渡りの状態が続いているところも少なくありません。「バブルの代償」と言えばそれまでですが、今の状態はしばらく続くのではないでしょうか。

 ―― 「山高ければ谷深し」ということですね。

 植村 実は、1週間前、ニューヨークで金融機関の人々の話を聞いてきました。すると、彼らは次のように指摘していました。「来年9月、不動産に投資している米国のファンドの多くが償還を迎える。この状況下、金融機関や投資家がリファイナンスに応じるとは思えない。償還のために不動産の売却に迫られるだろう。その時、本当の不動産の暴落が始まる」と。

 

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「息の根絶たれる「建物転がし」」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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