大麻所持による検挙者数が増えている。2007年の検挙者数は2271人で10年前から倍増。今年は昨年を上回るペースで検挙者が相次いでいる。俳優の加勢大周や元大相撲力士の若ノ鵬などの著名人をはじめ、早稲田大学、慶応義塾大学など有名大学からも逮捕者が出た。
彼らは犯罪に手を染めた特別な存在なのだろうか。取材を進めると、普通に社会生活を送る若者の間に大麻汚染が蔓延していることが分かってきた。逮捕者は大麻汚染における氷山の一角に過ぎない。喫煙者に共通するのは、罪の意識の薄さだ。

フリーターのAさん(男性)の大麻使用歴は長い。初めて吸引したのは大学2年生の夏、20歳の頃だった。以来、在学中から現在に至るまで吸引を続けている。
仕事帰りに毎日一服
Aさんが初めて大麻を経験したきっかけはアジアの国への個人旅行だった。都市の路地裏で売人に呼び止められた。「以前から興味はあった」と語るAさんは、少量の乾燥大麻を購入し、ホテルで吸引した。
その後、米国に短期語学した際にも手を出した。入学した語学学校には、多くの日本人が学んでいた。その日本人学生の1人を通じて大麻を手に入れたという。「恐らくどこの学校にも使用者はいるはず」とAさんが語るように、語学学校が日本人の薬物汚染の中継点になっている可能性は高い。
その後もAさんは海外旅行に出かける度に大麻を吸った。東南アジアではビーチにたむろする若者などに声をかけては、購入していたという。あるアジアの国では5ドルも支払えば、数週間では吸いきれないほどの量を簡単に手に入れることができた。
国内で使用することもあったが、大麻の価格は1グラムでおよそ6000円と海外に比べると高い。学生であったため、アルバイトの給料で買える範囲で買っていた。友人とともに大学の構内で吸引したこともあったという。
大学を卒業し、就職しても大麻使用は常習化した。職場から帰宅すると毎晩、吸引した。「仕事終わりに自宅でビールを飲むのと同じ感覚」だとAさんは語る。
「大麻はヘロインやコカインとは違う。節度をもって楽しんでいるし、誰に迷惑をかけているわけでもない」。こう語るAさんにとって、大麻をやめるという選択肢はない。
「少し背伸びしてみたかった」
「先輩がやっているから自分も、そんな気軽な感じだった」。こう語るBさん(26歳、女性)は、ジーンズにダウンジャケットを羽織っており、自然と街に溶け込むような普通の女性だ。Bさんが初めて大麻を吸ったのは18歳、大学1年生の秋だった。ダンスサークルに入り、毎週のようにクラブに通っていた時期だったという。サークルの先輩やOBを介して手に入れた。
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