「日経情報ストラテジー発ニュース」

セイコーエプソン、社内SNSで一体感を醸成

就業時間中は禁止も開設1年余りで1800人超が参加

バックナンバー

2009年1月13日(火)

1/2ページ

印刷ページ

 セイコーエプソンの社内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「Palette(パレット)」が開設から1年強を経て定着し、活況を呈している。2007年10月に利用者数20人ほどで全社掲示板に告知しスタートしたところ、招待メールを受け取って利用開始した社員数が2009年1月現在で1800人を超えた。

 潜在的な参加可能社員数は一部のグループ会社も含めて3万人いる中で、まずは1000人の利用を当初の目標に掲げていたが、既に大きく上回った。2009年3月には2000人に達する見込みだ。

 Paletteを立ち上げたブランド・コミュニケーション推進部の中村剣主事は「濃いコミュニケーションの空間が生まれている。SNSで得た気づきや出会いを業務に生かしてもらえれば」と語る。長年、イントラネットやナレッジマネジメントシステムの企画・構築を手掛けて、社内人材の交流や情報共有を促す仕組みを作ってきたが、満足していなかった。

 「社内にはいろんなすごい社員がいるが、部署が異なれば親しくなる機会は少ない。全社員が見られる掲示板では言いたいことがあっても躊躇(ちゅうちょ)してしまう。自由な情報交換にはつながらない」(中村主事)。

 そこで中村主事が社内SNSに着目したのは2006年の末だった。SNSの特徴である招待制の機能を取り入れ、実名での運用を前提にPaletteを構築した。オープンソースのSNSエンジン「OpenPNE」を利用したため初期投資はほとんどかかっていない。

 社内でのコミュニケーションに前向きな人々を次々とSNSに招き、そこで実名と所属部署を明らかにして交流している。実名で参加してもらう一方で、上司や同僚に気兼ねなく日記やコミュニティーの掲示板に書き込めるよう、閲覧範囲には制限をかけられるようになっている。

 2007年3月末に中村主事の同僚らを中心にまず20人ほどでPaletteの利用を開始した。同年6月ごろにはNTTデータなどの先行企業の活用実態を見学して回り運用ルールなどについて理解を深めていった。全社へ導入する際には人事部門から「就業時間内には利用しない」などの文言を運用規則に盛り込むように求められたという。

 中村主事は「『タバコ部屋が良くて、ウェブでは駄目』というのはおかしい」と感じたが、従った。利用している社員も自主的にこのルールに従ってくれている。ログを解析したところ、就業時間前と昼休み、就業時間後の3つの時間帯にアクセスは集中している。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。


関連記事

Keyword(クリックするとそのキーワードで記事検索をします)

Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
この記事を…
内容は…
コメント0件受付中
トラックバック
著者プロフィール

上木 貴博(うえき・たかひろ)

日経ビジネス記者。2002年に日経BP入社。「日経ビジネス」「日経情報ストラテジー」を経て、2010年春から再び日経ビジネス編集部に所属。趣味は野球(やる、読む、観る)と献血(2011年7月現在で通算140回)。相撲二段。好きな作家は後藤正治。

記事を探す

読みましたか〜読者注目の記事

  • いま、歩き出す未来への道 復興ニッポン

日経ビジネスからのご案内