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【雇用騒乱】「解雇ドミノ」に3つの爆弾

  • 杉山 俊幸,坂田 亮太郎,鷺森 弘

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2009年1月22日(木)

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 100年に1度の経済危機という「有事」に対し、非正規社員の整理という「平時」の手段で会社が臨んだところにボタンのかけ違いがある。この不況は日本経済の本質的な部分に鋭い匕首(あいくち)を突きつけた。雇用、労働問題である。

 自動車、電機などの大手企業が減産に追い込まれ、製造現場の「派遣切り」などに逃げ場を求めた。厚生労働省によれば、3月までの半年で8万5000人の非正規社員が失業する。企業が業績不振を盾に小手先の対処をしても、それは“偽造請負”問題の繰り返しに過ぎない。企業は「爆弾」とも言える眼前のリスクを直視する必要がある。

非正規社員を襲うリストラの波

爆弾1
政争の具 労働現場の混乱に拍車

 今年1月9日、午前8時に始まった今年最初の定例会合で、民主党議員は有力支持母体の1つである連合の幹部と向き合っていた。民主党からは直嶋正行・政調会長らが出席し、連合の古賀伸明・事務局長らと対峙した。

 この会合の3日前。民主党の小沢一郎代表はそれまでの方針を転換し、製造現場への派遣を原則禁止するよう党幹部に検討を指示した、とメディアが報じていた。それについて連合サイドからは、「連合の中にも、いろんな意見があることはご理解いただきたい」と慎重な議論を求める声が上がった。かつて正社員が中心だった連合で、徐々に非正規社員の組合員が増えてきたという時代の変化がそこにある。

 やり取りを聞いていた会合メンバーの1人である議員はこう感じていた。

 「本当に製造現場への派遣を禁止するとなると、それは大手企業にとってとんでもない事態を招くことになる」

 厚労省によると2007年6月1日現在の製造業への派遣社員は46万人。全労働者に占める非正規社員の割合は35%に達する。「派遣先企業が直接雇用をする形態が望ましいのは確か。しかし、もはや製造現場は派遣など非正規社員なしでは成り立たない。即座に禁止すれば大きな混乱が起こる。政権党を目指せばこそ、現実的な解を考えるのが責務」とは先の議員。

日本の製造現場はもはや非正規社員抜きには成り立たない(写真はイメージ)

日本の製造現場はもはや非正規社員抜きには成り立たない(写真はイメージ)(写真:菅 敏一)

 労働現場の在るべき姿、さらに日本における雇用、労働の在り方を精緻に議論すべき機会が訪れている。なのに、総選挙をにらみ野党共闘を優先する党幹部の動きに民主党の中も揺れる。

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