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「今度こそ本当の奴隷解放よ」、69歳の黒人女性は言った

  • 長野 美穂

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2009年1月21日(水)

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 「私、あともう1回誰かが『チェンジ』っていう言葉を発したら、『キーッ』って叫び出しちゃうかもしれない」

 取材でワシントンD.C.を訪れた私を、空港まで迎えに来てくれた友達が、開口一番こう言った。

 ワシントン近郊の住民である彼女に言わせれば、大統領就任式を目前にしたワシントンのオバマニアの過熱ぶりは、ここ数カ月ずっと「救世主(メシア)降臨」的なノリらしい。

空港にはオバマ・グッズがひしめく

 確かに、空港に降り立った途端、売店に山と積まれたオバマ商品が視界に飛び込んでくる。

 オバマTシャツにオバマ・マグカップ、オバマ本やオバマ旗はもちろん、アンディー・ウォーホール風のオバマ・イラストが描かれた携帯用ミント飴の小さな缶までが、空港の売店のレジ横にひしめいているのだ。

写真、「オバマ・ミント缶」

ワシントン郊外、ダラス空港。オバマ・グッズ溢れる売店で見つけた「オバマ・ミント缶」。売店のおじさんいわく、ものすごく売れているらしい(写真:筆者、以下同)

 レジにいたおじさんとおしゃべりしながら電池を買ったら、「はいこれ、記念にネ」とくれたのはオバマ・ピン。

 ふと見ると、空港内の雑貨ショップの横には、紙でできた等身大のオバマ像が、白い歯もまぶしい笑顔で立っている。電気製品か何かの広告のキャンペーンガールの写真みたいなノリですらある。

 ブッシュを毛嫌いし、オバマに投票したその友人ですら「ここまでオバマ熱がエスカレートしちゃうと、国民が彼に失望する日が来るのが、逆に今からものすごくコワイ」と言うのである。

 勤務先のカリフォルニアの新聞社から何とか1日だけ休暇をもぎ取り、夜行便に飛び乗ってワシントンまでやってきた私は、寝不足の頭でオバマ熱の洗礼を受け、外に1歩出た途端、いきなり凍ったポトマック河の零下の風に直撃され、脳の芯まで凍りつききそうになった。

ココロの中の「奴隷解放」宣言

 18日の朝、セーターを3枚重ね着し、ダウンジャケットにスキー帽をかぶって、ホワイトハウス前に行ってみた。

 ゲートの横で「USA」という縫い取りの入った毛糸の帽子をかぶった黒人女性が、写真を撮る順番を待っている。「どこからですか?」と聞くと、「ノースカロライナからよ」という声が返ってきた。

写真、ノースカロライナからやってきた女性

ノースカロライナからやってきた黒人女性、パール。黒人と白人の学校が隔離されていた時代の南部で子供時代を過ごした

 ノースカロライナと言えば、過去にはバリバリ共和党の州だったのが、オバマの出現で、民主党に青く塗り替えられた話題の州なのだ。

 パール・キャノン・ニーリーという名の69歳のその女性は、就任式に当たり居ても立ってもいられず、心配する子供たちを振り切り、レンタカーを借りて1人で、ワシントンまでやってきたのだという。

 何が彼女を駆り立てたのだろう? 「オバマが大統領になることで、私たち黒人が、やっと精神的にも“奴隷解放”された気がするの」。彼女はそう言った。

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