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奈落の淵を歩く経済政策

  • 児玉 博

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2009年2月5日(木)

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 東京・霞が関。経済産業省8階にある経済産業政策局は文字通り、日本の産業政策を司り、各企業の動向をウオッチし続けている経産省の中枢局である。

 その8階に日々緊張感が高まっている。昨年、米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻に端を発した世界的な金融恐慌は、極端に輸出に依存した経済構造になっていた日本の企業を直撃している。

 予想されていたとはいえ、世界に冠たる優良企業だったトヨタ自動車をはじめ、輸出関連企業から出てくる数字は目を覆わんばかりものばかりだ。

 急速な信用収縮に伴い、企業の資金繰りは急速に悪化する。

 どの企業もさながら砂漠で水を求めるようにキャッシュ(資金)を求めている。聞こえてくるのは財務担当者の悲痛な叫びばかりだ。

 社債を出そうにも証券会社が引き受けてくれない。引き受けてくれる客がいないのである。短期資金調達の要であったCP(コマーシャルペーパー)がほとんど発行できない。コミットメントライン設定のハードルはごく普通の企業にすれば乗り越えることが絶望的なほどの水準にまでなってしまっている。

 銀行からの借り入れ、資産ファイナンス、ポートフォリオの変更、CB(転換社債)の発行――企業はあらゆる手を尽くして短期の流動性、キャッシュを作るためにまさに乾いた雑巾をさらに絞ろうとしてい。

 当局も当然対策に動く。

 冒頭に挙げた経産省経済産業政策局では、財務省と協議、追加経済対策として日本銀行(日銀)に対し、企業の資金繰り支援の要請をする一方、日本政策投資銀行(政投銀)に対してもCPの買い取りなどを目的とした支援を要請する。

 経産省、財務省の幹部らが連れ立って日銀、政投銀を訪ねたのは昨年11月だった。 既にこの段階で、企業は悲鳴を上げ始めていた。当局にも危機感が高まっていた。

 ある大手自動車メーカーは政投銀からの融資を経産省に要請してきていた。その額は当初500億円程度としていたが、数日後には、
「1000億円は必要になるようだ。倍増をお願いしたい」
と声を上ずらせた。

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