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【隠れた世界企業】NASAも認めた安全検査力

フロンティア・ラボ(福島県郡山市・分析機器の開発・製造)

2009年2月6日(金)

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物質の成分を熱分解し、製品の品質を検証する機器や部品を開発する。
スペースシャトルで使われたほか、自動車や食品工場でも採用されている。
大手の製品に基幹部品として入り、“検査機器業界のインテル”を狙う。

 「これは、スペースシャトル機内の空気をモニターする装置の“心臓部”に使われたこともあるんです」

 初老の男性が、金属製の細長い管の束を手にしてこう微笑む。

白衣を着た研究員らに囲まれるフロンティア・ラボの渡辺忠一社長

白衣を着た研究員らに囲まれるフロンティア・ラボの渡辺忠一社長(中央、郡山市の本社で) (写真:野口 勝宏)

 化学分析用の機器を開発・製造するベンチャー企業、フロンティア・ラボ(福島県郡山市)の渡辺忠一社長だ。

 同社は、物質の成分を分析する装置「ガスクロマトグラフ」の周辺機器や部品を開発してきた。

 ガスクロマトグラフは、自動車や食品、石油化学、鉄鋼など幅広い産業で、製品の品質管理や試作品の品質検査に用いられている。分析対象の試料を複数の成分に分離し、個々の成分の物性を特定。不純物の混入の有無などを確かめる。

空気から異物混入まで

 米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル機内では、空気の成分を定期的に分析するのに使われた。目的は、機内の空調設備に異状がないかどうかを、空気成分を分析して確かめること。

 このほか、食品工場などでは製造物に異物が混入していないかどうか調べたり、自動車工場などではタイヤやバンパーなどの部品の素材が適切かどうかを検査したりするなど、安全の確保に使われている。

 分析装置の仕組みは次のようなものだ。まず、固体や液体の試料を気化する。次に気化した試料を、細長い「カラム」と呼ばれる管の中に流しながら、複数の成分に分離する。カラムの出口から順番に出てくる個々の成分を検出器で測定し、それぞれが何の物質なのかを突き止める。

 冒頭で渡辺社長が手にした金属製の管は、このガスクロマトグラフの心臓部に当たるカラム。1991年にフロンティア・ラボを創業して最初に発売した製品である。

 「それまでのカラムは、管内が汚れやすく、耐久性にも問題があった。これらの難点を解消する製品を作れば売れると考えた」と渡辺社長は話す。

 豊橋技術科学大学の高山雄二名誉教授と2年にわたって共同研究を行い、既存のカラムの改良に取り組んだ。その結果、金属製のカラムの内面に薄い不活性膜を生成させ、その上に様々なポリマー(高分子の有機化合物)を化学結合させる技術を開発。汚れがつきにくく、耐久性も高いカラムの製品化にこぎ着けた。

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「【隠れた世界企業】NASAも認めた安全検査力」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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