• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

日立・NECが巨額赤字に転落する真因

場当たり資本政策の代償大きく

  • 中原 敬太

バックナンバー

2009年2月9日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 日立製作所は7000億円、NECは2900億円。2009年3月期決算で大幅な最終赤字となる見通しとなった両社で、グループ資本政策のあり方が問われている。上場する子会社を14社抱える日立と、半導体子会社の位置づけがぶれるNEC。いずれも不透明なグループ戦略が、経営判断を遅らせ、傷口を広げたと言っても過言ではない。

 しかし、それは両社の経営トップには響いていないようだ。

 1月30日、午後4時。日立が急遽開いた記者会見。グループの資本政策について聞かれた古川一夫社長は「今回のことで考え方を変えることはない。事業ごとに最適なフォーメーションがある」と従来の方針に変更がないことを強調した。

また増えた上場子会社

 日立にとって、中途半端なグループ会社の資本政策は長年の課題とされてきた。

「構造改革による収益性の回復が先」と話す古川一夫社長

「構造改革による収益性の回復が先」と話す古川一夫社長

 「ついに動いたか」。その会見の2週間前、日立が持分法適用会社の日立工機と日立国際電気に対してTOB(公開買い付け)に踏み切るとの一報を受け、一瞬、気持ちを高ぶらせた市場関係者の思いは、すぐに落胆へと変わった。

 なぜならその内容が現在30%台の持ち株比率を、50%超まで高めて連結子会社にするというものにすぎなかったからだ。市場からは「持ち分法適用から連結子会社にすることで、何が変わるのか」と不満の声が漏れる。上場子会社がまた2社増えるだけだ。

 取り込むべきは取り込み、捨てるべきは捨てることが求められているのに、日立が選択したのはまたもや中途半端なグループ化だった。

 そもそも子会社が上場した状態は、少数株主が存在することで機動的なグループ経営ができない。委員会等設置会社に移行し、グループ会社の役員を“社外”取締役として派遣し合っているが、未だ、その効果は見えない。

 また子会社の利益は、営業利益には全部取り込めても、純利益では少数株主分の利益が外部に流出する。日立の純利益が営業利益の水準に比べて低いのもそのためだ。税務面でもマイナスだった。

 日立は主要子会社の多くが上場しており、100%子会社ではない。このため連結納税制度の対象にならない。

電機大手の上場連結子会社

図をクリックで拡大表示されます

 親会社が赤字であるのに対し、子会社の業績は好調だった。孝行息子の筆頭は日立建機。2008年3月期の純利益は559億円で、今期も大幅減益になるとはいえ200億円を稼ぎ出す見通し。日立ハイテクノロジーズや日立キャピタルも今期、最終黒字を確保する見込みだ。

 仮に100%子会社であれば、連結納税制度の対象となるため、子会社の黒字にかかる税金を、親会社の赤字分で相殺することで税負担は軽減される。しかし日立の場合、節税メリットは享受できない。「国にどんなに税金を納めても、株主のためにはならない」(ゴールドマン・サックス証券の松橋郁夫アナリスト)のだ。

コメント2

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック