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不良債権、見せかけの急減の罪

金融庁の“救済策”で深まる地銀の危機

2009年2月19日(木)

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 地方経済の疲弊とともに、経営状況の悪化が鮮明になる地方銀行。だが、ここにきて業績や財務の実態も見えにくくなりつつある。

 例えば、地銀最大手の横浜銀行は、2008年度第3四半期(10~12月期)に、不良債権の1つである要管理債権が2008年9月中間期末に比べ40.8%、約257億1500万円減少。同じく京都銀行は91%、388億円減った。両行だけではない。北海道最大手の札幌北洋ホールディングスも、傘下の北洋銀行単体で同じ期間に、24.7%、113億円減少するなど、この現象は多くの地銀に広がり始めている。

要管理先、大幅減を喜べず

 融資の返済が3か月以上延滞したり、銀行側が金利減免などの返済条件緩和を行った債権であることを示す要管理債権は、不良債権区分の中で最も正常分類に近いが、「この中のかなりが正常債権に移行したと考えられる」(野村証券の地銀担当アナリスト、佐藤雅彦氏)のだ。

 不良債権の減少は本来、明るい話題のはず。地銀にとって、それは保有リスクの減少であり、自己資本比率の上昇につながる力を持つからだ。当然、それは企業融資の余力につながり、地方経済にとっても好材料となる。

 だが、実際にはこれを手放しで喜ぶ向きは地銀と地方経済界にはほとんどない。あえて言えば見せかけの数字だからだ。

 背景にあるのは、昨年11月の金融庁による規制緩和。

資産査定基準の緩和、経理処理はまちまち

 銀行の中小企業向け貸し出しの資産査定の基準を一部変更、不良債権と認定する基準を大幅に緩めたのだ。貸し出し条件の緩和先について従来は「3年以内に経営を健全化するような合理的計画がない限り不良債権に認定」としていたのを、「原則5年間、経営計画の進捗状況が良好で、10年以内に経営が健全化すると見られる場合」は不良債権にしないとした。自己資本比率算出の際の指標で、増大すれば比率を小さくする方に働くリスクウエートも抑えられるようにした。

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「不良債権、見せかけの急減の罪」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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