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“私設秘書”の犯罪

  • 児玉 博

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2009年2月23日(月)

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 かつて財界総理とも呼ばれていたのが日本経済団体連合会会長の椅子である。その玉座に座るキヤノン会長、御手洗冨士夫の竹馬の友であり、キヤノンの代理人のように動いていたコンサルタント会社社長、大賀規久が法人税法違反容疑で東京地検特捜部によって逮捕された。

 事件の一報が流れてからおそよ1年2カ月が過ぎようとしていた。

 大賀がキヤノンの代理人のように、そして御手洗の個人秘書のように振る舞っていたことから記者たちは大賀との関係を問いただそうと御手洗の元に集まり、御手洗の言葉を待った。

 大賀逮捕について御手洗は、
「非常に驚いている。容疑が事実であれば許されることではなく、長年の知人だが弁護する気もない」
 と突き放した。

 さらに、大賀との関係に質問が及ぶと、1年に1回程度会う普通の友達で会食やゴルフなどは自分が支払っていたと説明するのだった。

 また大賀が御手洗との親密さを誇示することによって影響力を保っていたのではないか、とする質問に対しては厳しい表情でこう述べた。
「気づかなかったことは残念。悔しい思い」

 大賀に自分の名前や地位が利用されていたことに全く気づいていなかったというわけである。

 知らぬ存ぜぬどころか、言葉の端々に被害者は名前を利用された自分だとも取れるような御手洗の記者会見を怒りの眼で見つめる者たちがいた。

 大賀と接点を持っていたスーパーゼネコン「鹿島」の人々である。

 鹿島は大賀を仲介人としてキヤノンの仕事を受注。大賀の要求通り30億円以上の裏金を支払っていた。

 鹿島側にすれば、キヤノンの仕事はイコール大賀であり、大賀を通さずしてキヤノンの受注はあり得なかった。

 こんな興味深い「依頼書」が存在する。キヤノンのロゴマーク、本社所在地が印刷されたA4判の文章である。

 日付は2005年7月1日。
 キヤノン常務取締役総務本部長、諸江昭彦が「大分県地域づくり機構」(大分県土地開発公社)理事長、矢野孝徳に宛てたものである。

『(中略)今回のプリンター関連事業の実施にあたり、工場建設用地の取得、造成に取り組んでいただく貴公社には、前回同様のご支援・ご協力を賜ることになると存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます』

 文面から分かる通り大分キヤノンマテリアルの進出に伴い、用地を提供してくれる県公社に対する丁重な謝意が記されている。

 さらに文章は一日も早い操業開始を望んでおりそのための条件として次のような「要請」がなされる。

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