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【隠れた世界企業】100の経営理念で顧客つかむ

ヒューテック(高松市・シート検査装置)

  • 中原 敬太

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2009年2月27日(金)

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様々なシート状素材の小さな穴や傷を見つける検査装置で知られる。
食品包装、液晶パネル、太陽電池用のフィルムまで多くの分野を開拓。
社員全員と100項目の経営理念を共有し、顧客ニーズの把握に感性を磨く。

 香川・高松空港。飛行機から降りてきたある大手フィルムメーカーの社員が、ロール状のシートを両手で大事に抱えてタクシーに乗り込む。

 およそ20分である場所に到着すると、早速持参したシートをクリーンルームへと運び込み、検査装置に流す。カーテンは閉められ部屋の外から中は見えない。検査が終わると再びシートを巻いて、空港へと向かう。

 毎日のようにこうしたシートやフィルムメーカーの社員が「極秘検査」のためにやってくるこの場所こそ、シートの検査装置メーカー、ヒューテックだ。

 「うちはお客様の研究所」。それが平田喜一郎社長の宣伝文句だ。持ち込まれるシートは、開発中の新製品も多く、何に使われるか教えてもらえないこともしばしばある。だが、開発段階の検査からかかわることで、量産の際に検査装置の受注に結びつける。

検査装置のイメージ

 シートの検査装置はどう動くのか。右図のように、装置の間を高速で走り抜けるシートに、表や裏から光を当て、高性能のCCD(電荷結合素子)カメラで撮影し、シートの穴や傷を調べる。検知した欠陥のデータは、瞬間的に電気信号処理されて、その場所や大きさを保存する。

シートに特化、利益率20%

 シートの素材によって光の当て方や、蛍光灯やLED(発光ダイオード)といった光源も変える。工場の生産ラインに組み込まれる大型の装置も多く、シートの幅に応じてカメラの台数を増やすなどオーダーメードで対応している。

 検査の対象となるシートは食品包装材から液晶パネル用フィルム、さらに太陽電池用フィルムまでシート状のものであれば何にでも対応。取引先には大企業の名前がずらりと並ぶ。

 検査装置の価格は、1台700万円から高いものでは2億円にもなる。ヒューテックはこの装置を1年間で約400台生産する。2004年3月期に51億円だった売上高は、2008年3月期には75億円と、過去最高を更新した。売上高経常利益率も20%を誇る。

 大企業を虜にするのは同社が持つ高い技術と対応力にある。生産ラインの高速自動化を進めた多くのメーカーは、生産速度に検査が追いつかない悩みを抱えてきた。ヒューテックの装置なら、生産ラインを止めることなく検査が可能だ。液晶用では分速50mで流れるシートの0.028mmの穴を、紙やフィルムでは分速1000mで0.55mmの穴を見つける。

 この精度の実現には、カメラの性能や画像処理技術は欠かせないが、何よりも重要なのは、どの角度から光を当てるかという光学技術と検出アルゴリズムの組み合わせだという。

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