1970年代後半の「インベーダーゲーム」のブームから「1プレー100円」を維持していた業務用ゲームの遊技料金。物価の上昇や消費税の導入などを乗り切ってきた“物価の王様”に、値上げの動きが起きている。

タイトーが運営する東京・渋谷のアミューズメント施設(写真:的野 弘路)
ゲーム大手のタイトーは2月3日、東京・渋谷など3つのアミューズメント施設でゲームの料金を試験的に120円に値上げした。客足や売り上げの状況を見て、全店で値上げするかどうか見極める。「業務用ゲーム業界は1社が動けばほかも“右へ倣え”する傾向があるので、他社も(値上げに)動くかもしれない」とタイトーの社長を兼任するスクウェア・エニックス・ホールディングスの和田洋一社長は業界全体に波及する可能性を示唆する。

試験的にゲーム機の遊技料金を100円当たり20円値上げしている(写真:的野 弘路)
はじけた「郊外店のバブル」
アミューズメント施設の運営を手がける各社はここ数年、郊外型SC(ショッピングセンター)の出店ラッシュに相乗りして事業規模を拡大してきた。その出店競争は“バブル”とも言える状態。「ピーク時には出店料が店舗の売り上げの3分の1近くを占めるまで上昇した」と和田社長は説明する。
このバブルは近年のガソリン価格の高騰を契機にはじけた。郊外型SCの客足が遠のいたことで出店施設の売り上げも急速に減少。現在ではガソリン価格は値下がりしたが、「リーマンショック」以降の景気後退によって客足は遠のいたままの状態だ。
このように市場が低迷期に入った場合、値下げによる需要喚起が商売のセオリー。それでも値上げをせざるを得ないのは業界特有の事情がある。
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