• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

オバマノミクスの責任

  • 横江 公美

バックナンバー

2009年3月5日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 バラク・オバマ米大統領が初めて発表した予算教書のタイトルは、「責任の時代-アメリカ再生への約束-」。責任の時代は、今年1月に行った大統領就任演説のハイライトになった部分であり、予算教書でもその言葉をうたったことは、自身の理念を着実に具現化していくという意思の表れと取っていいだろう。

 オバマ大統領は、政権移行中に、ミシェル夫人とともに出演したトークショーで「次期大統領もねらう」と明言していた。マイナス成長、そして巨額の財政赤字に見舞われるオバマ政権にとって、経済の立て直しは喫緊の課題だ。

 再選のために乗り越えるべき最も大きなハードルが、適切な経済運営を行えるか否かにかかっている。今回の予算教書は米経済、そしてオバマ政権の命運を左右する最重要事項と言っていい。

減増税、国民皆保険制度の創設基金など

 オバマ大統領が示した予算教書の中枢を数字で見てみよう。

 1 減税政策

 20万ドル以上を稼ぐ単身者と、25万ドル超を稼ぐ夫婦に対しては、増税しかつ、免税範囲を縮小する。高所得者の増税から、この先10年間で、1兆ドルの歳入が見込めると予測している。税率は、25万ドルから37万ドルの所得者の税率は33%から36%に増税し、37万ドル超の所得者の税率は35%から39.6%の税率にアップする。

 2 金融機関への援助策

 危機に直面する銀行に向けた援助として、2500億ドルの追加援助を求めている。先日、議会は7000億ドルの援助を決めたので、1兆ドル近くが金融救済に使われることになる。政府は、融資して得た株式を、市場が好転した際に売却することを目論んでいる。

 3 グリーンゴール

 オバマ大統領は、地球温暖化対策への努力、石油輸入の減少、大量の雇用を生むグリーン経済の創出を、グリーン・ニューディールの目的と設定している。ホワイトハウスは、今後10年で温暖化ストップに取り組む産業から1500億ドル分の雇用が創出できると見積もっている。環境に関連する省庁の支出は、軒並み増加している。

 4 その他の大型支出

 最大の予算は、軍事予算である。2010年度は6640億ドルの予算を見込んでいる。ただし、冷戦下のような武器調達はしない、と演説している。次に大きな予算は、国民皆保険制度の創設基金である。オバマ大統領は6340億ドルを議会に要求している。同時にオバマ大統領は、医療費削減にも積極的に発言している。例えば、製薬会社に低所得者に対しての値引きなどを要求している。

 軍事予算は、2009年度は5340億ドルで、追加分は約1000億ドルであるが、国民保険資金は新たな予算である。オバマ大統領は、雇用を生む予算の拡大の必要性は主張するが、同時に、経費の削減にも言及している。

共和党からは社会主義化、民主党内にも歳出増を懸念

 低所得者へは減税するが、資本主義の恩恵を受けた高額所得者には増税する。景気回復のために必要な投資はするが、それは、雇用創出に加えて環境という目的がある。しかも、無駄遣いにもうるさい。

 こうした「オバマ予算」で、未曾有の経済危機を克服できるかどうかは、誰にも分からない。それだけにこの予算教書に関する議論が花盛りである。

コメント6

「O列車で行こう」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

富士山を目標にする人はいつか富士山には登れるでしょうが、エベレストには登れない。

澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長