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シリーズ 変なニッポン 1
医薬品ネット規制に潜む厚労省の裁量

2009年3月5日(木)

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医薬品のネット販売存続を訴える楽天会長兼社長の三木谷浩史氏
(写真:都築雅人)

 「おかしいやろ」――。
 楽天の三木谷浩史社長の口から思わず関西弁が漏れてしまった。

 2月24日、厚生労働省が入居する中央合同庁舎の9階。省議室で開かれた「第1回医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」、意訳すると「医薬品のネット販売を規制するか否か、もう1度、議論する出直し検討会」の場で、三木谷社長はまたしても吠えた。

 昨年暮れ、本誌の取材で「これはアンシャンレジュームとの戦い。裁判でも何でもする。必ず崩す」と訴訟も辞さない徹底抗戦の構えを見せた三木谷社長。当初、楽天からは渉外を担当する警察庁出身の関聡司執行役員が検討会のメンバーに選出されていたが、自ら“参戦”の意思を決め、関執行役員に代わって乗り込んだ。

 検討会にはNPO法人(特定非営利活動法人)日本オンラインドラッグ協会や楽天のスタッフと寝ずにまとめた「業界自主ルール案」を持参していた。それを紹介しようとすると、必ずほかの委員に発言を遮られてしまう。そのフラストレーションが、噴出した。

「薬剤村」vs「ネット村」の主張は平行線

 既に各所で報道がなされているので、経緯については大幅に割愛するが、要は、このまま今年6月に改正薬事法が施行されると、「ルル」などの風邪薬や「バファリン」などの解熱鎮痛剤に加えて、胃腸薬、水虫薬といった一般用医薬品(大衆薬)の約65%をネットで販売できなくなってしまうことに、三木谷社長は腹を立てている。

 対立の構図は、「薬剤村」vs「ネット村」。無論、薬剤村には、法令を作った厚労省も含まれる。

 対立の中身も子細はほかに譲るが、要は、ビタミン剤などリスクの低いものを除く一般用医薬品は「対面販売が原則」であり、ネットも含めて通信販売に属するような販売方法は「副作用の危険性が高まる」というのが、薬剤村の主張だ。

 ちなみに、ネット販売が禁止される医薬品には「妊娠検査薬」も含まれる。肌に触れない妊娠検査薬の使用にどんな副作用が生じるのか疑問だが、それも置いておく…。

コメント72件コメント/レビュー

透明性の欠如の一言に尽きます。そもそも賛成派・反対派の議員は具体的に誰なのかを明確化しなければならないと思います。族議員達は、批判の矢面に立ちたくないし、法案みたく、衆参両院で可否を問うなど面倒この上ないので、厚生労働省の省令という形にしたのでしょう。自民党内にも次の選挙で、今回の規制への反感のとばっちりで支持票がなくなるのを嫌い、この規制に反対する人がいます。やはり、族議員達自身が矢面に立たせて、落選もありえることを分からせなければ何も変わりません。根本はそこの問題だと感じます。(2009/05/24)

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「シリーズ 変なニッポン 1
医薬品ネット規制に潜む厚労省の裁量」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

透明性の欠如の一言に尽きます。そもそも賛成派・反対派の議員は具体的に誰なのかを明確化しなければならないと思います。族議員達は、批判の矢面に立ちたくないし、法案みたく、衆参両院で可否を問うなど面倒この上ないので、厚生労働省の省令という形にしたのでしょう。自民党内にも次の選挙で、今回の規制への反感のとばっちりで支持票がなくなるのを嫌い、この規制に反対する人がいます。やはり、族議員達自身が矢面に立たせて、落選もありえることを分からせなければ何も変わりません。根本はそこの問題だと感じます。(2009/05/24)

検討会15人のメンバーの分析、相互関係など新聞で書けないようなことが書いてあり、現実味があり大変興味深く読ませていただきました。しかし、肝心な首相官邸、内閣府に関する事に言及していません(こちらのが重要です)。麻生首相の懐刀、”側用人”の松本官房副長官は薬剤師出身でかつ彼は薬局経営をしており、日本薬剤師協会を支援を受けています。従い、麻生首相が首相でいる限り、今回の省令改正は首相官邸も肯定しており、そのまま通ると思います。逆に、三木谷氏の業界は如何せん歴史が浅く、バックアップしてくれる大物議員、大臣がおらず政治的力がないので現実です。 以上/マークI(2009/03/18)

『ネット販売では問題が起こった場合の責任の所在が不明確になること』が規制の理由であることはわかりました。と言う事は、今後は対面販売で販売した薬品でトラブルが起きれば、対面販売した薬局の責任を問える、という理解で正しいのでしょうか?全国のドラッグストア・薬局の方々にその覚悟があるとは思えないのですが。(愚痩子)(2009/03/13)

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