世界大不況の中、株価が歴史的安値に沈む主力企業が相次いでいる。各社の誤算に、“ニッポン株式会社”の苦境がにじむ。

日立製作所の株価は2月24日に230円の昨年来安値をつけ、1980年4月以来約29年ぶりの水準を記録。時価総額は8000億円程度に落ち込んだ。昨年8月には800円前後で推移していたが、秋以降、坂道を転げ落ちるように下落した。80年当時の年間売上高は3兆円以下と、現在の4分の1程度に過ぎない。
日立は昨年10月、2009年3月期の連結営業利益予想を上方修正していた。しかし1月30日には一転、大幅な下方修正に追い込まれた。通期の最終損益は7000億円の赤字に落ち込む見通しだ。昨年末から急速に悪化した、日本経済を象徴しているかのようだ。
自動車事業へのシフトが誤算
3カ月で様変わりした経営環境。最大の原因は世界的な自動車産業の不振に求められる。
過去数年、日立は自動車事業に「意識的に経営資源を振ってきた」(古川一夫社長)。しかし日立本体の自動車関連売り上げは今期、8000億円の計画から7000億円に減少、操業度低下により赤字になる見込み。子会社の日立金属や日立化成工業も自動車依存が高い。「来期も自動車事業は赤字になる可能性がある」とJPモルガン証券の和泉美治アナリストは分析する。
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