• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【株価が語る】味の素 「脱アミノ酸」へ転換、間に合わず

  • 田中 成省

バックナンバー

2009年3月16日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 味の素にとって2009年は、「味の素」の一般発売を始めてから100周年となる記念の年。だが、そんなお祭りムードに冷や水を浴びせるかのように、株価の下げが続いている。

味の素の株価推移

 1990年代初頭以降、おおむね1000円から1500円で推移してきたが、昨年夏に節目の1000円を割った。今年に入って下げが加速。2009年3月期の最終損益が赤字に転落するとの発表があると、株価はさらに下落し、2月18日に631円まで下げた。約26年ぶりの安値で、1年前の約半分の水準だ。

 日経平均株価がバブル後最安値を更新した3月9日、味の素の終値も645円と前日より2円下げた。PBR(株価純資産倍率)は0.71倍で、解散価値の1倍を大幅に割り込んでいる。景気変動の影響を受けにくい「ディフェンシブ」銘柄と言われた頃の面影はない。

飼料用アミノ酸、中・韓が攻勢

 2009年3月期は、ブラジル子会社が為替変動リスクの回避目的で結んだ金融取引で約100億円の損失が発生する。これが8期ぶりの最終赤字に転落する主な理由。だが、中長期的には、穀物飼料に添加する飼料用アミノ酸の採算性が悪化していることが、先行きの不安要素として意識されている。

 飼料用アミノ酸は、2004年3月期には650億円の営業利益のうち、210億円を稼いでいた収益事業だった。ところが2008年3月期の利益は63億円に激減。2009年3月期にはこの金額をさらに大きく下回る見込みだ。

 飼料用アミノ酸の収益性が低下した理由は、円高に加え、需要の多いアミノ酸のリジンが過当競争に陥っていること。2005年に中国のメーカーが需要を上回る大増産に踏み切ったために相場が暴落。2008年には、韓国に工場を持つメーカーがウォン安で価格競争力をつけたことで安値攻勢を仕掛け、相場が安値圏に張りついた。

 飼料用アミノ酸は、半導体などと同じコモディティーの典型だ。味の素はリジンの首位メーカーだが、世界シェアは約30%止まり。しかも、需要が多い地域での寡占化ができていないために、価格支配力に乏しい。「市場の伸びが止まっても、価格攻勢をかけるような小さなプレーヤーが生き残っている。だから大手でも利益が出にくい」と、クレディ・スイス証券株式調査部の沖平吉康ディレクターは指摘する。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

機械を売るんじゃなくて、電気が欲しい方に電気が起きる装置をソフトも含めて売るビジネスをしていこうと。

田中 孝雄 三井造船社長