• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

企業献金、全面禁止より必要なこと

  • 横江 公美

バックナンバー

2009年3月25日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 西松建設を舞台にした政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は、逮捕した民主党の小沢一郎代表の公設第一秘書を起訴した。真相解明の舞台は司法の場に移されることになったが、小沢氏は民主党代表の地位を続投することを表明した。一方で、「企業献金の全面禁止」を訴え始めた。

 一連の事態の推移を見ると、まるで2つのデジャブを見ているかのようだ。

 1つは、田中角栄元首相、金丸信自民党元副総裁、そして今回の小沢代表秘書逮捕と、脈々と続く田中角栄的錬金術と検察の戦いである。

 2つ目は、1993年に小沢氏が新生党を結成した時のことだ。小沢氏は当時、自らの所業を自己批判して、自民党を飛び出し新党を結成した。作戦は功を奏し、総選挙で小沢氏率いる新党は議席を伸ばし、自民党は敗北。小沢氏は連立政権側に回り、政権に居座り続けることに成功した。

 「企業献金の全面禁止」の主張は、まさに、この成功体験と同種である。恩恵を受けてきた張本人が見直そうというのだから虫のいい話である。今回の事件が、小沢氏の第2の成功体験にならないことを祈らずにはいられない。

企業献金禁止は何の解決にもならない

 企業献金禁止、と言えば聞こえはよい。だが、企業献金禁止は何の解決にもならない。現実感のない倫理を振りかざしても意味はない。問題の根本をしっかりと捉え現実的な解決策が重要だ。

 問題の根本は何か。必要なのは資金を提供する側と政治家の関係を公正に保つことだ。資金の出し手が個人であろうと企業であろうと、カギは公正さだ。英語で公正を意味するフェア(Fair)の語源は「美しさ」。企業献金を禁止しても、実態が企業であるにもかかわらず、企業の姿を隠した献金を許していては、そこに美しさのかけらもない。

 昨年の米大統領選でバラク・オバマ大統領が史上最高の7億4500万ドルの選挙資金を集めたことが如実に示すように、政治にはカネが必要なことは、米国にかかわらず日本の有権者も候補者も理解している。

 オバマ大統領の集めた資金の規模については米国でも議論はあるが、政治には一定のカネが必要だ。それにもかかわらず、禁止を主張することは、思考を停止させる。前向きな解決策ではないのである。

 今、必要な議論は、公正な政治資金の仕組みを作るにはどうしたらいいのかではないだろうか。それを考えるに当たって、まず認識すべきことは、政治と企業は切り離すべき関係ではない、ということだろう。

 政治家にとっても、政策を議論する際には、政策は雇用の源でありかつ政治家はその分野の専門家である。企業の立場は無視できないし、蓄積する知識は必要である。一方、企業にとっては、政治は必要である。ボーダーレス、自由主義経済がいくら進展しても、国境がある以上、企業は政府の方針を無視できない。

スキャンダルが起きるたび米国が進化させてきたこととは

 企業にとっても、政治にとっても、双方の意向調整が必要という状況を理解して制度を作っている国がある。その代表が米国である。その米国でのキーワードは、資金の透明化だ。

コメント12件コメント/レビュー

「企業献金の全面禁止」はぜひとも実現してほしいと考える者である。企業献金を残そうとする内容の記事に全く理解できない。企業がなぜ献金をするのかそれは企業にとって有利な法律を施行してほしいからと考える。その一例として労働者派遣法で製造業務に派遣社員を認め人間を使捨てにしたこと。世の中を不安定な状況に貶めたことは最悪といわざるを得ない。またなんのために政党助成金(交付金)を採用したのか。少なくとも企業献金をなくす効果ぐらいあっても良いと考える。政党助成金で不足ならば国会議員の人数を削減し思い切って小選挙区のみとし比例はなくしてもたいした影響はないと思う。これで一人当たりの資金は増える。これでも不足ならば参議院もなくす(政党政治で議員に党議を拘束している現状では衆議院のみでことたりる)。(2009/03/26)

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「企業献金の全面禁止」はぜひとも実現してほしいと考える者である。企業献金を残そうとする内容の記事に全く理解できない。企業がなぜ献金をするのかそれは企業にとって有利な法律を施行してほしいからと考える。その一例として労働者派遣法で製造業務に派遣社員を認め人間を使捨てにしたこと。世の中を不安定な状況に貶めたことは最悪といわざるを得ない。またなんのために政党助成金(交付金)を採用したのか。少なくとも企業献金をなくす効果ぐらいあっても良いと考える。政党助成金で不足ならば国会議員の人数を削減し思い切って小選挙区のみとし比例はなくしてもたいした影響はないと思う。これで一人当たりの資金は増える。これでも不足ならば参議院もなくす(政党政治で議員に党議を拘束している現状では衆議院のみでことたりる)。(2009/03/26)

企業献金の透明化、公開情報は当たり前、議論以前の事だと思う。早急に抜け道のないしくみを政治家以外の第三者の意見を取り入れて作るべきだと思う。しかし、やっぱりそもそも企業献金は必要なのか。政治に金のかかる米国の例だけでなく、例えばスウェーデンあたりはどうなのかは教えて欲しい。(2009/03/25)

透明化の意義を主張なさるのはいいですが、今回の事件の評価が理由なく厳しいのがえらく不自然です。現状の法律では違法なのか否か曖昧な事態に対して、こうしたいという理想論から否定するというのは理屈が根本的におかしいのでは。二階氏の西松献金が裏献金だったのに対して、小沢氏は法律の求める範囲で報告書に出しており、むしろ摘発されていない事例よりは透明化が進んでいるのですが(2009/03/25)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

小池さんがこの言葉(排除)を述べたことで、「風」が変わっていきました。 ただし、小池さんが言ったことは正論です。

若狭 勝 前衆院議員