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シリーズ 変なニッポン4
ブログ市長の「切ない」思い

2009年3月26日(木)

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 九州の天草灘に面した人口2万4000人の小さな市が揺れている。

 鹿児島県阿久根市。昨年8月に初当選した竹原信一市長への不信任決議が今年2月に全会一致で可決。竹原市長が議会を解散したことによる出直し市議選が3月22日に行われ、反市長派が優勢を保った。

 「市政を混乱に陥れ、阿久根市の恥を全国にさらした」と糾弾する議会と竹原市長との対立は、今後も続く。次の不信任案が可決されれば竹原市長は失職し、5月中にも出直し市長選に臨むことになる。

 自身のブログ「阿久根時事報」で、市議への歯に衣着せぬ“口撃”を繰り返し、一方で職員給与が高すぎるとして、職員計268人の給与明細の匿名公開に踏み切るなど、何かとお騒がせな「ブログ市長」。

 反対派の市議が「品位のかけらもない」と言うように、ただの変人なのだろうか。騒動の真意を探るべく、鹿児島へと飛んだ。

バイクに乗って一軒一軒の郵便受けにビラ配り

竹原 信一(たけはら しんいち)氏
1959年鹿児島県阿久根市生まれ、50歳。1977年、鹿児島県立出水高等学校を卒業、防衛大学校に入学。1983年、航空自衛隊に入隊。1988年に退官、帰郷して親の経営する建設会社に就職。2005年、阿久根市議会議員選挙で初当選。2008年8月、阿久根市長選挙で初当選。2009年2月、市長不信任決議案が全会一致で可決、同月10日、議会解散を告示。
(写真:小森園 豪、以下同)

 鹿児島中央駅から川内(せんだい)駅まで北上。在来線だと50分かかる区間を、部分開業している九州新幹線を使って13分で行く。車内はガラ空きで採算を心配してしまうが、個人的には救われた。

 そこから肥薩おれんじ鉄道線という第3セクターのローカル線に揺られ、海沿いを走って約40分。切符をどこで誰に渡せばいいのか戸惑いながらディーゼル車を降りると「10分停車します」のアナウンス。

 数分後、小さなロータリーしかない駅前に、タクシーが滑り込み、中から女子高校生3人がキャッキャ言いながら改札へ駆け込んでいく。乗せて来た運転手に駅前で待機していた別の運転手が「断れよ。みんなが電車は待ってくれるものだと思ってしまうだろ」と叱責している。

 そんな、のどかな町で竹原氏は6年前、1人でチラシ配りを始めた。これまでの、すべての行動の原点である。

 行政サービスと言いながら市民を見下す態度の役所、財政赤字を放置して責任も取らず研修という名の旅行に興じる議員、職員と議員を身内のように扱う無軌道な市長、そして、こうした事実に目を背ける無気力な市民…。

 これでいいのかと糾弾するビラを作り、バイクに乗って一軒一軒の郵便受けに配って回った。その数、2年半で約7万枚に及ぶ。その頃の話から竹原氏に聞いた。

◇   ◇   ◇

 ―― ビラ配り、変な人だと見られませんでしたか。

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「シリーズ 変なニッポン4
ブログ市長の「切ない」思い」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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