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シリーズ 金融危機、影の主役 2
明るみにでる大富豪への脱税指南

  • 大野 和基

  • 日経ビジネスオンライン編集部

バックナンバー

2009年4月7日(火)

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 先週閉幕したG20(20カ国・地域)首脳会合(金融サミット)は、脱税の温床とされるタックスヘイブン(租税回避地)の監督強化で合意した。G20と時期を同じくしてOECD(経済協力開発機構)は透明性で問題点のあるタックスヘイブンを新たに公表した。

 国際的に合意された税務情報の交換の基準に従っていない、いわゆるブラックリストに掲載された国及び地域にはコスタリカ、フィリピン、マレーシアのラブアン島、ウルグアイの4カ所が掲載された。

 また基準に従っているが導入面でまだ課題のある、いわゆるグレーリストに掲載されたタックスヘイブンはリヒテンシュタインやモナコ、オランダなど30、さらにその他の金融センターとしてオーストリアやチリ、シンガポール、スイスなど8カ所が挙げられた。

秘密のベールを破り始めた2つの事件

 G20でも問題視されたタックスヘイブンは、前回の記事で紹介したようにタックス・ジャスティス・ネットワーク(TJN)の代表、ジョン・クリステンセンによれば11兆5000億ドル(約1100兆円)の個人資産を持つ。

 タックスヘイブンがこれだけの富をかき集めてきた裏には、世界中の富豪が脱税目的で保有する隠し口座との関係を取り沙汰されている。しかし、OECDが問題視してきたように、情報開示に非協力的な彼らの姿勢から、その実態は分厚い秘密のベールに包まれてきた。ところが、そんな状況を一変させるかもしれない大きな事件が、2008年に2つ起きたのだ。

 1つは2008年2月に起きた事件だ。これはタックスヘイブンで悪名高いリヒテンシュタインのLGT銀行の元従業員でデータ入力係のハインリッヒ・キーベルが1400人ほどのクライアントの情報をDVDに入れて盗み、数カ国の当局に売った事件だ。各国の当局はそれぞれ数億円の報酬を払ったと言われている。

 これによってドイツ当局は600~700人の顧客情報を入手し、それを基に2008年2月14日にビジネス界の大物などを脱税で起訴した。さらにその1週間後には、米内国歳入庁(IRS)は150人の米国人の脱税調査に入った。

 これと同時に英国、イタリア、フランス、スペイン、オーストラリアも米国にならい、次々と脱税調査に入った。現在、キーベルは逃走中だが、元CIA(米中央情報局)要員の知人は「南米に潜んでいると聞いている」と言う。

罰金800億円、285人の顧客口座の情報提供をしたUBS

 もう1つの事件は、その3カ月後の2008年5月、スイス在住の米国人、ブラッドレー・バーケンフェルドが高校の同窓会に出席するためにボストンのローガン空港に到着した時、FBI(米連邦捜査局)に逮捕された事件だ。

 彼はスイスで最大の銀行であるUBSに2005年まで雇われていたプライベートバンカーである。この事件は全世界の金融界を震撼させたと言っても過言ではない。

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