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日韓中、泥沼の造船三国志

空前の供給過剰「8500万総トン」が迫る

  • 佐藤 紀泰

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2009年4月9日(木)

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 造船市場の急激な縮小が止まらない。英調査会社クラークソン・リサーチの調査では、昨年夏に月300隻を超えていた世界の受注が今年1月にはたったの9 隻に落ち込んだ。2月以降は造船首位である韓国の大手も受注がほぼゼロという「異常事態」だ。今後は2003年以降に韓国と中国が踏み切った大幅な設備増強が空前の過剰供給をもたらし、泥沼の安値受注競争が避けられない。日本を含む3大造船国は今後、「三国志」の世界のように自らの存亡を賭けた死闘に突入しそうだ。

「日本の造船業界は今後の造船不況にも対応できる力がある」と話す三井造船の元山登雄会長(中央) (写真:松谷 祐増)

 「韓国も中国も造船不況の恐ろしさを知らない。特に韓国はあれほど大きくした胃袋を満たす仕事を確保できないだろう」。三井造船の元山登雄会長はこう指摘する。

 韓国の造船業界は現代重工業、大宇造船海洋、サムスン重工業が大手3社であり、「世界のビッグスリー」でもある。昨年秋の造船バブル崩壊後も、設備増強を続けている。2009年の建造能力は4000万総トンを超える見通し。3年前まで世界首位を争っていた日本のほぼ2倍だ。そこに猛烈な受注の減少が襲ってきた。受注環境の悪化に韓国各社も焦りの色を濃くしている。

「造船不況は10年続く」

 今後、造船業界が直面するのは、空前の設備過剰問題だ。世界の供給能力は2011年にも1億2500万総トンに達する見通し。韓国5000万総トン、中国4000万総トン、日本2000万総トンに加え、欧州などその他の地域を含めた数字だ。一方、需要は「2013年以降には4000万総トン程度に戻る」(三井造船の元山会長)という見方が多い。差し引きすれば、8500万総トンが過剰能力になる。需要見通しの根拠は、世界全体の船腹量が8億総トンあるので、平均的な買い替え期間を20年とすれば、年間の需要量は4000万総トンになる、という計算だ。

 2002年にも需要が低迷し、船価が急落した。当時の過剰能力は1000万総トンにも満たなかった。8500万総トンという誰もが経験したことのない過剰能力時代に、船価がどこまで下がるのか、全く見通せない。韓国では「今回の造船不況は10年続く」という声まで出ている。過剰能力解消に長い年月が必要との見方からだ。

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