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【株価が語る】 新日本石油 巨額赤字の陰で在庫圧縮を断行

2009年4月13日(月)

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 新日本石油の株価が底堅い値動きを見せている。昨年9月のリーマンショック以降に下落基調が鮮明になり、石油需要の急減に対する懸念から11月21日には308円と10年間での最安値をつけた。ところが、12月4日に新日鉱ホールディングスとの経営統合を発表すると、株価はじりじりと上昇。4月6日の終値は516円で引けた。

 同社は1月30日、2009年3月期に3040億円もの巨額の営業赤字に転落する見通しを示した。それにもかかわらず同社の株価が上昇しているのは、石油会社の利益水準が名目と実体で異なるからだ。

 石油会社は70日間の石油在庫を持つことを法律で定められている。新日本石油は指標であるドバイ原油について、下期には1バレル当たり80ドルを見込んでいたが、足元では50ドル前後で推移しているため、大幅な在庫評価損を計上しそうだ。

1176億円の実質利益に

 みずほ証券の塩田英俊シニアアナリストの試算によると、前期の在庫評価損は4079億円だが、在庫評価分を除いた実質利益は1176億円の黒字の見通しだ。特に石油事業の採算が改善しているという。第1四半期は150億円、第2四半期は338億円の営業赤字だったが、第3四半期は396億円の営業黒字に反転し、通期でも黒字になる見込みだ。市場は名目利益ではなく、実質利益を織り込んでいる。

新日本石油の株価の推移

 黒字化したのは、需要減に合わせて減産を急ピッチで進めているからだ。従来は余剰生産分を安値で販売していたが、昨年後半から安値販売をやめ、減産に切り替えることで石油製品の単価下落を抑えている。実際、今年2月には前年同月比13%、3月には同22%も減産した。卸売価格が下げ止まれば採算改善が見込める。

 市場は新日鉱ホールディングスとの経営統合も好感しているようだ。

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「【株価が語る】 新日本石油 巨額赤字の陰で在庫圧縮を断行」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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