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ハリネズミのヒラリーと、オバマの母

  • 横江 公美

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2009年4月16日(木)

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 前回の米大統領予備選挙で最後の最後まで争ったバラク・オバマ大統領とヒラリー・クリントン国務長官には、多くの共通点がある。例えば、

 東部の名門、アイビーリーグ出身。
 法律家。
 40代でホワイトハウス入り。
 そしてシカゴ。

 最後に挙げたシカゴは、オバマ大統領が政治家を目指したスタート地点であることは、日本でもよく知られているが、クリントン国務長官の出身地だと知っている人は、米国以外では少ないかもしれない。

 さらに米国人でも恐らくあまり気づいていない共通のキーワードが、この2人にはある。それは、フェミニズムだ。

 クリントン国務長官はフェミニズム世代のいわば「星」であり、オバマ大統領はその運動の意味を母、そして祖母の姿を通して体感してきたのだ。

大統領の母は、クリントン長官の支持層世代

 クリントン長官とオバマ大統領の母であるアン・ダナム氏はほぼ同世代である。クリントン国務長官は1947年生まれで、アンさんは42年生まれ。戦後と戦中生まれの差こそあれ、彼女たちは同じ時代を生きてきた。

 2人は米全土で公民権運動が吹き荒れた60年代に、思春期そして社会に踏み出す時を過ごしている。この時代の女性たちは、女性の地位向上を強く望む心意気から、黒人の公民権運動に理解を示していた。

 拙著『日本にオバマは生まれるか』(PHP研究所)の取材をしていた時、あることを聞いて驚いた。それは「1970年前後は、インテリ層の白人女性と黒人男性で結婚するのが一種の流行であった」ということだ。

 アンさんはアフリカ系米国人と結婚し、61年にオバマ大統領を産んでいる。人種の解放、そして女性の解放を強く求める当時の米国の空気を、アンさんは先取りしたといえる。

 クリントン国務長官の最大の支持基盤は、新しい価値観を生み出すべく戦ってきたフェミニズム時代の女性たち、と言われている。筆者が昨年、米大手テレビ局の政治記者に取材をした時のことだ。彼女はこう言った。

 「私のおばあちゃんの世代である60代以上の女性は、『女性が大統領だったら戦争はしない』と本気で信じているのよ。彼女たちの多くは、ヒラリーが大統領になったらいいと思っているわ」

野心的な内助の功

 ここでいう戦争は、反戦もあるが男優位社会の象徴、という意味もある。60代以上の米国人女性たちは、男も女も平等に働きたいのに、それが許されなかった世代だ。彼女たちはこれまで封印せざるを得なかった思いを、ヒラリー氏の活躍に投影することで、自己の解放を成し遂げようとしている。

コメント2件コメント/レビュー

私も世界のトップが女ばかりなら戦争は起こらないと信じる世代。半数が女性、しかもブレインも女が多い、となれば世界のの形相は変わりますね、きっと。中国の女性高官に期待していいものか疑問が残りますが。(2009/04/16)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

私も世界のトップが女ばかりなら戦争は起こらないと信じる世代。半数が女性、しかもブレインも女が多い、となれば世界のの形相は変わりますね、きっと。中国の女性高官に期待していいものか疑問が残りますが。(2009/04/16)

筆者の記事は初めて読みましたが、とても面白い記事で、ヒラリー・クリントンを見る目が変りました。思わず筆者の過去の記事も読んでみました。私にとって、漠然とアメリカは女性の地位が高い国というイメージがありましたが、つい最近までそうではなく、ヒラリーやオバマ大統領の母などが壁を打ち破ってきたのですね。テレビのニュースで見るだけですが、たしかに最近のヒラリー長官は生き生きしているように感じます。(2009/04/16)

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三品 和広 神戸大学教授