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3月期決算発表、焦点は「繰り延べ税金資産」

“砂上の楼閣”が消える日

  • 中原 敬太

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2009年4月21日(火)

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 2009年3月期の決算発表が始まった。昨年秋以降の世界的な景気悪化で、自動車や電機など輸出型産業を中心に大幅な赤字決算となる公算が大きい。こうした悪材料は既に年明けの2008年10~12月期決算発表の際に発表した業績予想の下方修正で“消火済み”と思われがちだが、火種はくすぶっている。

会計士との“攻防”に突入

 「いまだに事業計画を待っている状態です」。4月中旬、ある大手監査法人の審査部門に所属する会計士は内情を打ち明けた。既に終わった2009年3月期決算の数字を確認するのが会計士の役割のはず。一体なぜ事業計画が必要なのか。それは2010年3月期以降の事業計画が、終わった前期決算のある数字を大きく左右するからだ。その数字とは、繰り延べ税金資産だ。

 繰り延べ税金資産とは、将来、損金として計上できることを前提に、前払いした税金分を資産として積んでおく会計上のルール。ところが、しばらく利益が出ない見通しになった場合、今まで積んでいた繰り延べ税金資産を取り崩し、費用に計上しなければならない。つまり事業計画が、黒字か赤字かで、前期決算の数字が全く変わってくるのだ。

 IT(情報技術)バブル崩壊後の2002年3月期を底に、2008年3月期まで6期連続で経常増益を続けてきた日本企業。1年前までは、今後も増益が続くことを誰も疑わず、繰り延べ税金資産を積み上げてきた。ところが突如やってきた今回の収益環境の悪化は、海辺に作った砂の城が波にさらわれるかのように、一瞬にしてその根拠を消し去った。会社の経営陣がV字回復シナリオを主張しても、説得力がなければ、取り崩しを迫られる。

 4月3日に連結最終損益の見通しを従来の31億円の黒字から23億円の赤字に下方修正したサンリオ。その一因は繰り延べ税金資産の取り崩しにある。同社の江森進常務は「我々は意欲的な計画を出したが、認められないと会計士にはねつけられてしまった」と肩を落とす。

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