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第2回  新人よ、上司を説得するな!

  • 山田 ズーニー

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2009年4月20日(月)

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きょうは新人の、
「人を説得する力」について考えてみたい。

「上司を説得するにはどうしたらいいですかねー。」

入社しばらくたつと、
新人は次々と見えない壁にぶつかり出す。

「上司」という壁だ。

ここでは正しいことが正しいと通らない。
「少なくともこの件は自分のほうが
上司よりわかっている」ということでも、
たやすくくつがえされてしまう。

ここでの正義は「上司」だ。

上司の承諾がないと半歩も前へ進めない。

同期のなかには、
おべっかを使うやつも出てくる。
おべっかを使いながらそんな自分にへこんでいる。

理詰めで説得しようと、
自分の正しさでたたみかけ、
弁舌をふるう同期も出てくる。
しかし、入社半年の正論は届かない。
第1回で言った通り新人は「値踏み」されているからだ。

あの手この手の策略も通じない。
いかに自信のあるアイデアだろうが、
努力して考え抜いた企画書だろうがカンケイない。

上司は態度を変えない。

学生時代まで思いどおりに生きてきた自分が、
何ひとつ思いどうりにできなくなる。

これは予想以上に屈辱的だ。

仕事上のことと、わりきれない。
「自分が全否定」されたような痛みが襲う。

ここで、新人の対応は分かれる。
「裁く人」「あきらめる人」「闘う人」

「自分はこの仕事に向いてない」、
「能力がない」
と落ち込む人がでてくる一方で、
「会社の体質が古い」
「あの上司は見る目がない」
と会社や上司を恨む人も出てくる。

これらは逆のようで、根は同じだ。
自分のキャパで現実がのりきれないとき、
自分か、現実か、どっちが悪いかと「裁く」。
つまり、

「自分が悪いか、上司が悪いか」。

早々に裁いて決めつけないと落ち着かない。
その果てに、あきらめて上司の言いなりになる人、
反旗をひるがえして闘う人が出てくる。

入社半年、上司とまともにやりあったら、
ひとたまりもない。
びっくりするほどの早さ、力の差で、
首根っこをつかまれ、地面にねじ伏せられている。
そして、こう言われる。

「おまえの代わりはいくらでもいる」

「信頼=半人前」である自分を知る。
「信頼=半人前」であるがゆえに、
言葉も、説得力も、
ふだんの実力の半分以下しか届かない自分を知る。

裁くな! あきらめるな! 闘うな!

闘う相手は自分しかいない。
新人は内側も揺らいでいる。
もう使い古された言葉だけど、「アイデンティティの危機」だ。
学生までとあまりにも
使命も、環境も、求められる能力も変わり
自己像がいったん解体して、
まだ像を結んでない。

新人は、
内からは「自己像のゆらぎ」、
外からは「値踏み」、

「おまえ何者?」

常にこの問いが、内からも、外からも、
突きつけられ続ける。
ほんとうにツライ立場なのだ。

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