利益なき繁忙──。収益モデルを確立できないままプレーヤーが乱立するインターネット動画配信サービスで、いよいよ再編・淘汰が始まった。

ヤフーは4月7日、USENの100%子会社「GyaO」(東京都港区)に出資し、今秋にも両社の動画配信事業を統合すると発表した。USENからGyaO株式の51%を約5億3000万円で買い取り、GyaOブランドを生かした新サービスを始める。利用者数は単純合算でドワンゴの「ニコニコ動画」を抜き、米グーグル傘下の「YouTube(ユーチューブ)」に次ぐ国内2位となる。
ユーチューブ登場が誤算
GyaOは2005年から無料の動画配信で集客し、広告で収益を得るビジネスモデルを展開してきたが2008年8月期も約27億円の営業赤字を計上。結局、一度も赤字から脱却できなかった。「著作権付き動画が不正に無料配信される想定外の事態が黒字化を難しくした」。USENの宇野康秀社長はヤフーとの共同会見でこう悔やんだ。
ユーチューブやニコニコ動画など無料動画共有サイトでは、アニメや映画、テレビドラマなどが権利者に無断で違法投稿されることが多く、運営者の削除も追いつかない。結果として多数のコンテンツが無料配信され、契約コンテンツしか配信しないGyaOはハンディ戦を強いられた。統合相手のヤフーも「動画配信に限れば儲かっているとは言えない」(井上雅博社長)という。ユーチューブやニコニコ動画も利用者数では勝ち組だが、視聴者増でサーバー増設費用などがかさみ、赤字が続く。
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