「時流超流」

収益なき無料動画配信

ヤフーが「GyaO」統合、始まった再編・淘汰

バックナンバー

2009年4月21日(火)

1/2ページ

印刷ページ

 利益なき繁忙──。収益モデルを確立できないままプレーヤーが乱立するインターネット動画配信サービスで、いよいよ再編・淘汰が始まった。

USENの宇野康秀社長とヤフーの井上雅博社長
4月7日に東京都内で開いた記者会見で握手するUSENの宇野康秀社長(右)とヤフーの井上雅博社長

 ヤフーは4月7日、USENの100%子会社「GyaO」(東京都港区)に出資し、今秋にも両社の動画配信事業を統合すると発表した。USENからGyaO株式の51%を約5億3000万円で買い取り、GyaOブランドを生かした新サービスを始める。利用者数は単純合算でドワンゴの「ニコニコ動画」を抜き、米グーグル傘下の「YouTube(ユーチューブ)」に次ぐ国内2位となる。

ユーチューブ登場が誤算

 GyaOは2005年から無料の動画配信で集客し、広告で収益を得るビジネスモデルを展開してきたが2008年8月期も約27億円の営業赤字を計上。結局、一度も赤字から脱却できなかった。「著作権付き動画が不正に無料配信される想定外の事態が黒字化を難しくした」。USENの宇野康秀社長はヤフーとの共同会見でこう悔やんだ。

 ユーチューブやニコニコ動画など無料動画共有サイトでは、アニメや映画、テレビドラマなどが権利者に無断で違法投稿されることが多く、運営者の削除も追いつかない。結果として多数のコンテンツが無料配信され、契約コンテンツしか配信しないGyaOはハンディ戦を強いられた。統合相手のヤフーも「動画配信に限れば儲かっているとは言えない」(井上雅博社長)という。ユーチューブやニコニコ動画も利用者数では勝ち組だが、視聴者増でサーバー増設費用などがかさみ、赤字が続く。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。



関連記事

Keyword(クリックするとそのキーワードで記事検索をします)

Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
内容は…
この記事は…
コメント1 件(コメントを読む)
トラックバック
著者プロフィール

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者。



このコラムについて

時流超流

日経ビジネス “ここさえ読めば毎週のニュースの本質がわかる”―ニュース連動の解説記事。日経ビジネス編集部が、景気、業界再編の動きから最新マーケティング動向やヒット商品まで幅広くウォッチ。

⇒ 記事一覧

記事を探す

読みましたか〜読者注目の記事

  • いま、歩き出す未来への道 復興ニッポン