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説明できない経営者は無用に

国際会計基準の強制適用が経営に与える衝撃

  • 井出 一仁

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2009年4月23日(木)

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 日本で国際会計基準の採用が、現実のものになってきた。金融庁が今年2月に公表した案によれば、早ければ2015年から上場企業に強制適用される。

 国際会計基準の導入はこれまで、日本の会計基準を国際会計基準に近づけるいわゆるコンバージェンス(共通化)の形で進められてきた。だが、先に示した金融庁の案では、現在の日本の会計基準に替えて国際会計基準そのものを日本の会計基準に採用する、いわゆるアダプションの方向性も示した。

 国際会計基準の適用が日本企業に与える影響や企業経営者が取るべき対応策とはどんなものか。金融庁企業会計審議会の委員で、内部統制部会では部会長として日本版SOX法と呼ばれる内部統制報告制度の作成・実施をリードしている青山学院大学大学院の八田進二教授に聞いた。

(聞き手は日経BP社 井出 一仁)

 ―― 金融庁の案で、日本は国際会計基準をそのまま適用するという案が示されました。日本の会計基準を国際会計基準に近づける方法ではなく、そのまま採用する案が出されたのはどうしてでしょうか。

八田 進二(はった・しんじ)氏
青山学院大学大学院
会計プロフェッション研究科教授
1973年慶應義塾大学経済学部卒業、76年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了、82年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程修了。 2005年4月より現職。現在、他に日本監査研究学会会長、金融庁企業会計審議会委員(内部統制部会部会長)、独立行政法人経済産業研究所監事、エーザイ株式会社取締役(監査委員会委員長)、株式会社日本政策投資銀行社外監査役、国連内のガバナンス改革運営委員会委員など務める
(写真:辻 牧子、以下同)

 八田 進二 経済がグローバル化、ボーダーレス化する中で、今や日本だけで通用する会計の基準や制度で進んでいくのは、難しくなっています。世界地図を塗っていくと全体の3分の2が国際会計基準を導入済みまたは導入予定の国で染まります。

 こうした環境の中で、日本の企業が円滑に海外のマーケットや外国人の投資家から資金調達したり、海外の企業と取引するためには、国際会計基準の導入に向かう流れに抗することはできないと思います。

 国際会計基準を受け入れるかどうか、という議論はもう終わりました。日本は国際会計基準が普及する流れを素直に受け止め、そのうえで、今の国際会計基準をただ受動的に導入するのではなく、自分たちも国際会計基準作りに積極的に関わっていこうとする姿勢が必要です。

 ―― 国際会計基準の適用は、日本の会社にどのような影響を及ぼすことになりますか。

 八田 財務報告への影響はあまりにも大きいので、経営者はその内容をしっかりと理解しておかないといけません。例えばよく言われている「のれん」の償却です。

 日本の会計基準が国際会計基準に徐々に近づく中で、合併や買収を実施するタイミングによって、会計処理に違いが出て、結果として財務報告の金額が大きく変わることになります。今の時点からこうした経営戦略への影響を見極めておく必要があります。

 日本の会計基準では、M&A(合併・買収)によって生じたのれんは、原則として最大20年の期間で償却していく。だが、国際会計基準ではM&Aの実施後に、傘下に収めたビジネスが期待していたような収益を得られないと判断された時点で、減損処理を実施する。

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