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上海モーターショーで見た、中国車の主役交代

「自主創新」の担い手は新興メーカーから国有大手へ

  • 田原 真司

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2009年4月22日(水)

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 4月20日に開幕した中国最大級の自動車ショー「第13回上海国際汽車工業展覧会(上海モーターショー)」が、世界の自動車産業の注目を集めている。金融危機の影響で世界各国の自動車販売が大幅に落ち込む中、今年1~3月の中国の自動車販売台数は約268万台と前年同期比3.9%増加、米国を抜いて世界最大の自動車市場に躍り出た。

上海モーターショーで東風汽車が初公開した独自ブランド車「風神S30」

 そんなタイミングで開幕した上海ショーには、日米欧の主要メーカーのほとんどが出展し、中国市場への売り込みを競っている。展示面積は17万平方メートルと前回(2007年)より20%以上増加。今年10月に開催される東京モーターショーが、欧米メーカーの出展見送りで展示面積の半減と会期短縮を余儀なくされたのとは対照的だ。

 このように、世界の自動車メーカーの中国シフトを強く印象づける形になった上海ショー。だが、実際に会場を歩くと、他国の自動車ショーでは見られない中国独特のトレンドも肌で感じられた。中でも興味深かったのは、ここ数年で急増した中国メーカーの“独自ブランド車”に、主役交代とも言える大きな構造変化が起きていることだ。

 開幕初日のプレスデー(報道関係者向け公開)では、メーカー各社が自社の展示スペースで新車やコンセプトカーの発表会を行う。それぞれの発表会に報道陣がどれだけ集まり、どんな盛り上がりを見せるかは、各メーカーの今の勢いをそのまま反映していると言っても過言ではない。

盛り上がりを欠いた奇瑞汽車の発表会

 そんな中、一種独特の盛り上がりを見せたのが中国三大国有メーカーの1つ、東風汽車である。プレスデーの先陣を切って午前9時にスタートした発表会で、同社初の独自開発の小型セダン「風神S30」をお披露目した。ところが、この発表会では来賓席最前列の真ん中に招かれたある人物が、新車と同じくらい報道陣の注目を集めていた。中国の自動車産業を統括する中央官庁、中国工業情報化省の苗ウェイ副大臣である。

発表会に出席した苗ウェイ・中国工業情報化省副大臣(左側)

 苗氏は旧機械工業省の官僚出身で、1999年から2005年まで東風汽車の総経理(社長に相当)を務めた。90年代末に深刻な経営危機に陥っていた同社を立て直した功績が認められ、東風汽車の本社がある湖北省武漢市の共産党委員会書記に転出した後、2008年3月に工業情報化省の副大臣に抜擢された。省内では、自動車産業を含む中国の製造業全体の産業政策を立案する重要なポジションにあるとされる。

 中国では、産業界に対する政府の影響力が日本とは比べものにならないほど強い。いくら東風OBとはいえ、自動車ショーでの一企業の発表会に担当副大臣が出席するのは異例だ。発表会ではさらに、風神S30の生産のために新設された工場を温家宝首相が視察したことも紹介され、そのビデオが映し出された。東風汽車の独自ブランド車に対する中国政府の期待の大きさと強力な後押しを見せつけるもので、会場は熱気に包まれた。

 これとは対照的に、拍子抜けするほど盛り上がりを欠いたのが奇瑞汽車の発表会だった。

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