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【海外の論壇から】 株価回復は一時的

金融機関の損失は、今後さらに拡大する

  • ノリエル・ルービニ

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2009年4月27日(月)

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 米国や中国などで、景気後退が和らぐ兆しがわずかに見えたことで、大方のエコノミストは2009年後半に米国がプラス成長に転じ、ほかの先進諸国も同様に回復すると予想している。また、2010年には成長率が2.5%に近づくと考え始めている。

広がる根拠なき楽観的見通し

 投資家も経済収縮のペースが緩やかになってきたことは、景気の底が近づいたことを示すとして、様々な回復の兆候についてポジティブに語り始めている。その結果、米国や世界の株式市場は反発している。市場は、企業や金融機関の業績にようやく明るい見通しが出始めたと見ているのだ。

 これらは事実に基づかない楽観的な観測だと私は考える。過去2四半期にマイナス6%に陥った米国の経済成長率は、今年後半も依然1.5~2%のマイナスが続くだろう(強気の予想はプラス2%だが)。2010年も、成長率は2%以上になるとの見通しもあるが、0.5~1%にとどまると見ている。失業率も10%を超え、不況感は変わらないだろう。

ノリエル・ルービニ氏
世界の株式市場は再び下落すると指摘するノリエル・ルービニ氏=ニューヨーク大学スターンビジネススクール経済学教授、RGEモニター会長

 ユーロ圏や日本の2009~10年の見通しはもっと悪い。来年もほぼゼロ成長だろう。中国経済は年内には回復するものの、今年の成長率は5%、2010年も7%と、過去10年の平均成長率である10%を下回る。

 主要国の経済見通しが弱い以上、銀行などの損失は拡大する。私の最新の予想では、米金融機関の融資や証券投資に関連した損失額は3.6兆ドル(約360兆円)、その他地域の損失は1兆ドル(約100兆円)に達する。

 年初に銀行の予想損失額を1兆ドルから2.2兆ドルに修正した国際通貨基金(IMF)は再び、米国の資産関連は3.1兆ドル、外国資産関連は0.9兆ドルと損失の拡大を発表する予定で、これは私の予測に近い。これは、米国及び海外の銀行の多くが実質的には破綻しており、国有化せざるを得ない状態にあることを意味する。巨額の損失を計上し続けるゾンビ銀行が存続する限り、信用収縮は長期化するだろう。

 米国や世界の株式市場の回復は、弱含みの相場における一時的な反発と見るべきだ。エコノミストの間では、過去9回の不況のうち株式市場が予測したのは12回だという冗談があるが、これは市場が暴落しても不況になるとは限らないことを意味している。一方、この2年間に株式市場は6回、ゼロ成長からの回復を予測して反騰したが、結局は失速し、安値を更新してきた。

コメント1件コメント/レビュー

経済成長にデフレ圧力、全ての国が赤字国債を乱発し始めた現在、未来にかかる圧力はデフレ?インフレ?、それとも違う何か?(私に適当に収入があるなら面白い命題です)(2009/04/27)

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経済成長にデフレ圧力、全ての国が赤字国債を乱発し始めた現在、未来にかかる圧力はデフレ?インフレ?、それとも違う何か?(私に適当に収入があるなら面白い命題です)(2009/04/27)

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