4月16日、PE(プライベートエクイティ)ファンドのユニゾン・キャピタルが、アデランスホールディングスと資本業務提携を発表した。7人の取締役のうち、ユニゾンは3人を送り込み、発行済み株式数の35.2%を下限にTOB(株式公開買い付け)を実施する。
アデランスと言えば、米投資ファンドのスティール・パートナーズが26.7%の株を保有。昨年の株主総会では取締役選任に反対し、前社長を退任に追い込んだ。今回、ユニゾンが経営陣とタッグを組んだことで、今年も取締役の過半数を入れ替える提案をしたスティールとの全面対決の様相が強まっている。
“経営陣の味方”心つかむ
ユニゾンによる“ホワイトナイト”と言えば、2007年にも似たケースがあった。外食チェーンのゼンショーが、回転寿司のあきんどスシローの発行済み株式数の27%を取得したことに対抗し、ユニゾンがスシローの第三者割当増資を引き受けたのだ。ゼンショーはスシロー買収を断念し、その後ユニゾンがスシローに対してTOBを実施、非上場化した。

どちらの案件も火中の栗を拾っているように見えるが、ユニゾンで陣頭指揮を執る木曽健一パートナーは、「我々が資本参加するのはその企業に魅力があるから。“火中の栗”とは考えていない」と気にかける様子はない。
しかし今回のアデランス案件では、これまでとの違いも垣間見える。
国内外のファンドが資金を余らせ、投資先探しに苦労した従来とは打って変わり、クレジット市場の崩壊によりファンドが借入金を調達することが難しくなった。リスクを取れないファンドの提示価格は抑え気味となり、売り手が考える価格の目線とのミスマッチが生じている。
実際今回、ユニゾンが提示したアデランス株の買い付け価格1000円は、正式発表前の終値1045円を下回り、株式市場ではいま一つ盛り上がりに欠ける。どれだけの株主が応募するかは不透明だ。
次ページ以降は「日経ビジネスオンライン会員」(無料)の方および「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみお読みいただけます。ご登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。










