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【技術フロンティア】太陽電池生かす「直流」

直流給電住宅~パナソニック電工、シャープ、東北大学大学院

  • 飯山 辰之介

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2009年5月1日(金)

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太陽電池が生む電力は直流。交流に変換せず使えば利用効率が高まる。そこで、直流と交流の2系統で給電する住宅用システムの開発が始まった。安全性の確保が課題。電気自動車を「蓄電装置」としても使う構想も。

 景気対策と環境対策を結びつけ、日米で推進されるグリーンニューディール政策。日本では太陽光発電の普及が柱になると見られている。補助金の導入など政府の支援により、一般の住宅でも設置が増えそうだ。

消費電力が低い機器に

 そこで浮上してくるのが「直流」というキーワードだ。電力会社から供給され、多くの家電製品で利用している電力は交流。そして、太陽電池が生み出す電力は直流である。この直流電力をそのまま利用できるようにする家庭用システムの開発が進んでいる。

 その1つが、パナソニック電工が開発する「AC(交流)/DC(直流)ハイブリッド配線システム」だ。交流と直流の2系統で電気機器に電力を供給する。従来の交流用に加え、直流用の分電盤と配線を併用するのが最大の違いである。交流用の分電盤が冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどに電力を供給するのは従来と変わらない。一方、太陽電池が生む直流電力は、専用の分電盤からLED(発光ダイオード)照明や火災報知器、防犯機器など、比較的、消費電力が小さい機器へと供給される。

直流と交流、使い分けて節電
パナソニック電工は直流と交流の双方を利用できる「AC/DCハイブリッド配線システム」の開発を進めている。高い電圧の直流電力は交流より危険性が高い。そこでLED(発光ダイオード)照明など低い電圧で利用できる電気製品には直流で給電し、高い電圧が必要な冷蔵庫などには交流で給電する
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 現在の太陽光発電システムは直流を交流に変換して使っている。それをわざわざ2系統に分けて直流のまま利用しようとするのは、電力の利用効率が高まり、省エネにつながるからだ。

 交流と直流を変換する際、一般に5~10%程度のエネルギーロスが発生する。にもかかわらず、電力会社の交流電力を機器内部で直流に変換して使っている電気製品は数多い。例えば、テレビやパソコンなどのデジタル家電は、内部の部品がほとんど直流で動いている。照明器具も今後普及する低消費電力のLED照明は直流である。

 エアコンや洗濯機など、インバーターを内蔵する家電はさらに複雑だ。省エネ製品で広く使われるインバーターは、直流を交流に変換する装置である。変換の際に特別な制御をしてエネルギーの利用効率を高めている。ただし、電源は交流用なので、「交流→直流→交流」と2度の変換をすることになり、各段階でエネルギーをロスしていた。

 このように、直流対応で省エネできる電気製品は多い。大型コンピューターで企業のデータベースの運用を請け負うデータセンターでは、直流電源を使っているところもある。

コメント3件コメント/レビュー

電気設備に関して専門的に従事していない一般層にはあまり知られていない事なので、解りやすい記事でした。直流の、しかも、電流容量が大きい時のアーク放電は事故時の措置は容易ではありません。電話局の電話回線の電源は直流です。しかも、48V超大容量電源ですから、過去にも活線工事中にアーク放電事故が生じて、大きな被害と長時間途絶がありましたね。事故に対して批判されましたが、直流事故であったために長時間事故に至ったことは詳しく報じられていません。一般家庭においては電話局事故ほどにはならないとしても、場合によっては死亡を招く感電事故、火災事故もないとはいえません。太陽光発電の裏側にはこのような難点もあることと、交直変換効率から見て、直流電源機器の拡大もはかるべきですが、安全使用のためには家庭内配線の改善が生じてくることもPRしておく必要がありますね。 家庭向けの大・中容量リチュウム電池の開発を早く進めて欲しいと思います。(2009/05/04)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

電気設備に関して専門的に従事していない一般層にはあまり知られていない事なので、解りやすい記事でした。直流の、しかも、電流容量が大きい時のアーク放電は事故時の措置は容易ではありません。電話局の電話回線の電源は直流です。しかも、48V超大容量電源ですから、過去にも活線工事中にアーク放電事故が生じて、大きな被害と長時間途絶がありましたね。事故に対して批判されましたが、直流事故であったために長時間事故に至ったことは詳しく報じられていません。一般家庭においては電話局事故ほどにはならないとしても、場合によっては死亡を招く感電事故、火災事故もないとはいえません。太陽光発電の裏側にはこのような難点もあることと、交直変換効率から見て、直流電源機器の拡大もはかるべきですが、安全使用のためには家庭内配線の改善が生じてくることもPRしておく必要がありますね。 家庭向けの大・中容量リチュウム電池の開発を早く進めて欲しいと思います。(2009/05/04)

良い内容ですが一部に誤解を招く部分があります。感電の危険性に関しては、直流の方が交流より危険とは、一概には言えません。 http://www.densi.kansai-u.ac.jp/elecex1/abst/kanden.pdf等も参考にしてください。確かに直流の方が危険なこともありますが、言い切りは危険です。なお、遮断に関しては直流の方が、0交差しないので、切るタイミングが難しいのは確かです。しかし電池のような有限の供給源なら、アーク放電の場合の対策が本当に要るか、議論が必要でしょう。大切な議題ですので、細部で揚げ足を取られないように、老婆心まで。(2009/05/02)

太陽電池などの電源を考えた時に、家電の直流化は必要なことだと思っていたが、アーク放電の課題は確かに解決しなければならない問題。もっとも、プラグを奥まで挿さないと通電を始めない様な仕組みを器械的に作り込むなど、方法論はあると思われる。最初の取り組みとしては今回の様な事例でも良いので、更に工夫を重ねていって欲しい。(2009/05/01)

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