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原価低減狙いの在庫調整

トヨタ・新日鉄、“鋼材高値決着”の謎

2009年5月7日(木)

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 トヨタ自動車と新日本製鉄など鉄鋼大手の2009年度の鋼材価格交渉(6月1日納入開始)が、2008年度比で1トン当たり1万5000円の値下げで決着したことが話題を呼んでいる。

 前年度は1トン当たり約10万円だから十数%の値下げ。いわゆる「ゴーンショック」と言われた2001年度の約10%よりも幅は大きく、大幅値下げであることは間違いない。

部品メーカー対策で早期決着

 しかし自動車需要の回復が見通せない中で、「トヨタは前年度比3万円から4万円の値下げを求めてくる」(鉄鋼業界関係者)というのが当初の予想だった。それが1万5000円で止まったことで、売り手はすっかり肩透かしを食った形だ。他の自動車メーカーからも、「なぜ1万5000円で手を打ったのだ」と怨嗟の声すら聞こえてくる。

 自動車用鋼材の価格は原料用石炭(原料炭)と鉄鉱石の価格が左右する。このうち原料炭は鉄鋼大手と海外の資源会社との間で前年度比約60%の値下げで決着しているが、鉄鉱石はいまだ交渉中。鉄鋼大手は鋼材の原価が決まらないうちにトヨタと売値を決めたことになる。これまた異例の事態だ。

 鉄鉱石価格は前年度比20~40%の値下げがささやかれている。原料炭の60%下げと合わせると、鋼材の十数%という下げ幅は小さい。トヨタはなぜ、大不況の中での異例な“高値”を、しかも早期に決着させたのか。

 トヨタは鉄鋼メーカーから鋼材を一括購入し、部品メーカーに転売している。関係者は、この部品メーカーの窮状が早期決着を急いだ原因と言う。

鉱工業全体の出荷と在庫の増減率

 2008年度、トヨタは資材価格高騰のあおりを受け、2007年度価格より約2万8000円の値上げを受け入れている。その価格で調達した鋼材で部品を作り続ければ原価は高止まりしたまま。一刻も早く安い鋼材を供給することで、部品メーカーの経営の安定化を図ろうとした。「大幅値下げを強く要求すれば交渉は長引いた。トヨタはその間に部品メーカーが立ち行かなくなることを恐れ、早期決着を図った」と鉄鋼業界関係者は解説する。

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「原価低減狙いの在庫調整」の著者

細田 孝宏

細田 孝宏(ほそだ・たかひろ)

日経ビジネス 副編集長

1995年早稲田大学卒業。日経BPに入社し、日経ビジネス編集に配属される。日経アーキテクチュア編集、日経ビジネス・ニューヨーク支局長などを経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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