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ノーベル賞学者が謝罪?

クルーグマン教授、米国は日本以下だと自嘲

  • 水野 博泰

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2009年5月8日(金)

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 2008年のノーベル経済学賞を受賞した米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授はかなりの早口だが、確かにこう言った。「We really owe the Japanese an apology(日本に謝らなければならない)」――。

オバマ政権に痛烈な皮肉

 日本でも人気のある有名経済学者だが、1990年代の「失われた10年」は日本政府と日銀の失策に原因があると痛烈に批判してきたことでも知られる。そのクルーグマン教授が謝罪したとの報はすぐさま日本に伝えられた。

 だが、自身が繰り返してきた日本批判そのものの誤りを認め、当時の日本の金融政策を「やむを得なかった」と正当化した発言と解釈しようとするのなら、それは完全に間違いだ。

 真意は、米国政府でさえ実行できないような難しい注文を日本政府に厳しく要求したのは申し訳なかった。そう謝罪したくなるぐらい今の米国政府の政策対応の鈍重さが情けない、という自嘲的なニュアンスを込めた教授一流の辛辣な皮肉だったのである。

ポール・クルーグマン教授
外国人記者と会見、多くを語ったポール・クルーグマン教授(4月13日)

 冒頭の発言は4月13日、ニューヨーク外国人記者センターにおける会見でのもの。ある記者が、金融商品への会計基準の緩和を米国政府が検討していることについて尋ねたところ、賛意を示しながらも「(90年代に時価会計の導入を遅らせようとした)日本と丸っきり同じだ」と皮肉を込めて答えた。謝罪はその後に飛び出したもので、同じ文脈の中でさらにこう続けた。

 「西欧は日本の対応の遅さ、問題を包み隠そうとする姿勢、断固たる行動を避けようとしたことを叱責した。だが、同じような状況に直面すると、我々(の政府)も同じことをやっている。これは書かれちゃまずいかな…。(ティモシー・)ガイトナー(財務長官)も散々日本を批判した1人だ。とにかく、それほど簡単ではないことは確かだ」

 そして、こう締めくくる。「米国における失業率の急上昇を見ると、日本の失われた10年などまだましな方だった。我々(米国)は日本よりも下手(な政策)を打っている」。

コメント3件コメント/レビュー

日本もアメリカも新自由主義者がまだまだ多くて、まともな経済政策をじゃましている。日本の経済政策はオバマよりも小さく、遅い。日本経済の強さ、技術の優秀さのおかげで、アメリカよりましなだけだ。彼をリベラル扱い、左派扱いするのはねつ造だ。アメリカの民主党は日本の自民党より右寄りである。共和党と米民主党の差はたいしたことがない。自民党内のリベラル派と市場経済派の差よりも小さいのである。ケインズ学派が左寄り、リベラルなのではない。新自由主義が極右なのである。極右から見れば何でも左に見える。ケインズは中道である。本当の左翼、社会主義がつぶれたため、極右の新自由主義者が中道のケインズを左翼だとねつ造しているのである。(2009/05/08)

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日本もアメリカも新自由主義者がまだまだ多くて、まともな経済政策をじゃましている。日本の経済政策はオバマよりも小さく、遅い。日本経済の強さ、技術の優秀さのおかげで、アメリカよりましなだけだ。彼をリベラル扱い、左派扱いするのはねつ造だ。アメリカの民主党は日本の自民党より右寄りである。共和党と米民主党の差はたいしたことがない。自民党内のリベラル派と市場経済派の差よりも小さいのである。ケインズ学派が左寄り、リベラルなのではない。新自由主義が極右なのである。極右から見れば何でも左に見える。ケインズは中道である。本当の左翼、社会主義がつぶれたため、極右の新自由主義者が中道のケインズを左翼だとねつ造しているのである。(2009/05/08)

アメリカの著名な学者は率直であり,クールだということだろう。米国の今回の危機に対する「対応の遅さ」は,日本と同様に民主主義のコストとして,米国や欧州にも降りかかってくるということを学んだという意味で「君子豹変」の類か?いずれにしても,民主主義という枷のもとでは90年代の日本もよくやっていたのである。しかし,その日本の教訓を生かせていない米国や欧州に「苛立ちと情けなさ」を覚えての発言なら共感するところもある。せっかくの経験を世界にアピールし,存在感を示すチャンスをわが日本の指導者たちはなぜ生かさないのか。影響力の違いがありすぎて「猿まね」と嘲笑されるかもしれないが,私も世界に向かって謝罪したくなる。(2009/05/08)

謝罪をしているようで、その実、米政府に対する批判の弁とは呆れる。この記事で「教授が自嘲」と表現されているが、自らを省みるようなコメントではなく、また、「I(私)」ではなく「We(私たち)」と述べていることから責任分散の意も感じられる。(2009/05/08)

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