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パリっ子が南部鉄器に夢中

岩鋳(盛岡市・南部鉄器の製造・販売)

2009年5月8日(金)

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アルミやステンレスに押されて苦戦を強いられている鉄器。ところが海外で、鋳物の質感を愛好するファンが増えている。その立役者「IWACHU」の社名は、今や南部鉄器の代名詞だ。

 フランスはパリに本店を構える茶葉専門店の店頭で、女性客が店員に尋ねる。「自宅で使うIWACHU(イワチュー)を探しているんだけど」。

 欧米のお茶愛好家の間で、「イワチュー」が流行している。その意味するところは、岩手県名産の工芸品である「南部鉄器」。彼らはこの言葉が日本語の道具名だと思っているので、来日して茶器の販売店で鉄瓶を探しながら「イワチューはありませんか」と尋ねたりするが、当然ながら通じない。

 この言葉の元になった会社が、盛岡市にある。その名も岩鋳(いわちゅう)。創業一族の姓である「岩清水」と鉄器の「鋳造」、その両者から1文字ずつ取ってこの名がついた。創業が1902年。100年以上続く南部鉄器メーカーだ。

 売上高10億円(2009年3月期見込み)のうち、およそ4分の1を海外で販売している。「海外事業は中核事業の1つ」と、同社の岩清水弥生専務は位置づける。販売先は、米国、フランス、ドイツ、スイス、イタリア、中国など。早くから積極的に海外進出を進めてきた結果、岩鋳の名は南部鉄器の代名詞となるまでに認知度が高まった。

ニューヨーク近代美術館でも採用された急須「曳船」は、内部がホウロウでコーティングしてあり錆びることはない 写真:尾苗 清

 2004年末から、近代美術や工業デザインに特化したコレクションを擁する米国・ニューヨーク近代美術館(MoMA)の喫茶スペースでは、岩鋳製の急須「曳船」が採用されている。芸術性と実用性の両立を求める工業デザイン最高峰の審美眼にかなった、ということだ。

カラフルな鉄器

 岩鋳がトップメーカーとして製造する南部鉄器は、鋳物の一種だ。戦前には盛岡市内に100の工房を数えたが、戦後にその国内需要は激減した。

 かつては砂鉄を材料としていたが、現在は銑鉄を用いる。コークスを燃料とするキューポラや甑(こしき)と呼ばれる炉、もしくは電気炉で、材料となる鉄を1400度以上にまで熱して溶かす。

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「パリっ子が南部鉄器に夢中」の著者

池田 信太朗

池田 信太朗(いけだ・しんたろう)

日経ビジネスオンライン編集長

2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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