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ワクチンが足りない

「新型インフルエンザ」流行、後手に回る日本

2009年5月11日(月)

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 世界中が新型インフルエンザウイルス(H1N1型)の脅威にさらされている。4月29日、世界保健機関(WHO)は警戒レベルを「フェーズ5」に引き上げた。これは2つ以上の国で人から人への感染がある状況。世界的な大流行(パンデミック)の一歩手前だ。

 重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した際、WHOの責任者だった自治医科大学の尾身茂教授は警告する。「感染の広がりでは既にSARSを超えた。今後はウイルスが変異して毒性が高まる恐れがある」。

予防接種に及び腰

 日本でも感染予防が急務だ。だが“武器”であるワクチンの供給不足が大きな問題として浮上している。舛添要一厚生労働相も「ワクチンの製造ラインに限りがある。季節性インフルエンザのワクチン製造を一時停止しても優先したい」と発言している。

 季節性インフルエンザの感染者は多い年で約1000万人、死者は約3万人に上る。そのワクチン接種ができないとなれば、体力の劣る高齢者などが感染し、死者が増える可能性も出てくる。

WHOの新型インフルエンザ警戒レベル

 ワクチンの開発と製造に時間がかかるのは世界中どこでも同じ。製造能力が大きければ、季節性の製造を止めなくても、新型用のワクチンを作ることはできる。問題は日本の場合、製造能力が小さいことだ。毒性の強い鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に備えたワクチンの製造体制も危うい。

 北海道大学の喜田宏教授は、「厚労省のワクチン行政が問題」だと言う。日本はこれまで、世界の流れに反するワクチン政策を取ってきた。世界が感染症対策としてワクチンの予防接種を強化しているのに、日本は予防接種に及び腰になっていった。

 予防接種した際、副作用によって体調を崩したり、最悪の場合、死に至るケースがある。副作用の被害訴訟で敗訴を重ねた国は、1994年にインフルエンザを含むすべてのワクチンについて予防接種を「義務」から「任意」に切り替えた。もちろん、副作用への注意は大事だが、任意としたことで接種率が下がった。

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「ワクチンが足りない」の著者

大西 孝弘

大西 孝弘(おおにし・たかひろ)

日経ビジネス記者

1976年横浜市生まれ。「日経エコロジー」「日経ビジネス」で自動車など製造業、ゴミ、資源、エネルギー関連を取材。2011年から日本経済新聞証券部で化学と通信業界を担当。2016年10月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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