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どうする「営業停止」の判断

インフルエンザ拡大、企業の事業継続計画は?

  • 市村 孝二巳,鈴木 雅映子

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2009年5月25日(月)

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 新型インフルエンザの国内感染が急拡大している。企業の従業員にも感染者が出たことで、慌てて対策に乗り出したところも多い。だが対応は付け焼き刃。危機がどういう状況になったら営業停止まで踏み切るのか、緊急事態を想定した事業継続計画(BCP)の不備が露呈した格好だ。

目立つ場当たりの対応

 神戸市でインフルエンザの検査キットを製造するシスメックス。海外で感染が広がり始めた4月下旬、日本が感染地域になった場合の対策を練り始めた。5月7日には、感染が広がった場合でも継続する「重要業務」を決定、その他の業務を縮小する計画を立てようとしていた。ところがその矢先、神戸で感染者が確認される。日曜日に緊急会議を開き、体調不良を訴えている社員に対し自宅待機を命じる事などを決めた。

 震災やインフルエンザなどの危機を想定したBCPを準備している企業は少ない。内閣府の調べでは、災害時のBCPを策定している企業は大企業でさえ18.9%。中小企業では12.4%に過ぎない。長年、大震災の到来が言われ続けているにもかかわらずだ。新型インフルエンザが流行した場合のBCPは、ほとんど策定されていないというのが実情だろう。

地震発生後の事業継続計画を立てている大企業の割合

 情報産業大手に勤めるAさんは、場当たり的な会社の対応に振り回された。世界保健機関(WHO)が警戒レベルを4に引き上げるとAさんの会社は海外出張を禁止。個人的な海外渡航にも自粛を呼びかけた。時あたかもゴールデンウイーク。海外旅行をしたAさんに、会社は「医療機関で検査を受けるまで出社禁止」を申し渡した、という。

 保健所を訪れたAさんは面食らう。出てきた医師に「熱も出ていない人に検査キットを使えば、いざという時に足りなくなる」とお叱りを受けたのだ。出社するには検査が必要と懇願し、検査を受けたが、結果は「陰性」だった。

 航空会社の対応もチグハグ。神戸市で感染者が出ると、神戸空港では全従業員にマスク着用を指示したが、同じ兵庫県内にある伊丹空港は「かえって利用者の不安を招きかねない」として、マスク着用などの対応はなかった、という。

 新型インフルエンザは特性が分かるまで時間がかかる。感染力や致死率、感染の広がりに関する情報が伝わるたびに、企業の対応策が変わるのは仕方がない。しかし発生時点で過剰反応し、その後弱毒性と言われると気が緩み、企業は感染予防と業務継続の均衡点を見つけられずにいる。なぜなのか。

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