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2009年5月25日(月)

振興銀、SFCGに続き、ロプロへも触手

勝算見えない商工ローン救済

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 商工ローン大手、ロプロ(旧日栄)の経営が混迷を深めている。

 当初の予定から1週間近くずれ込んだ5月20日に発表した2009年3月期決算では、297億円もの最終赤字を計上、ここ数年目減りを続けてきた自己資本はわずか15億円となり、債務超過手前の状況となった。さらに同日付で会計監査人も辞任。有価証券報告書の提出期限は6月末で、それまでに監査報告書を得られなければ「決算不能」となりかねない窮地だ。

 ロプロの2009年3月期決算を見ると、会社が急速に“抜け殻”となりつつあることが分かる。上限金利の引き下げという逆風の中、「債権ポートフォリオの再構築」と称して、与信基準を厳しくした結果、新規の貸し出しはほぼストップ。そのため、貸出金残高は558億円へと408億円も減少した。わずか1年でほぼ半減した格好だ。それにつれて営業収益は前年度の146億円から46億円へとほとんど3分の1となった。

最終赤字の金額は、営業収益の6倍

 希望退職者の募集(176人)や拠点の統廃合(12店から3店に削減)、本社機能の大阪市内への移転などで固定費の圧縮を図っているが、全くの焼け石に水。貸倒引当金繰入額は177億円、過払い金返還訴訟など係争関係損失引当金繰入額も90億円と高止まりしている。その結果が営業収益の6倍を超える巨額の最終赤字というわけだ。

 当然、資金繰りも綱渡りの状況が続く。有利子負債は550億円からわずか51億円に急減したが、これは金融機関の猛烈な融資回収に見舞われているのが実情。一部では財務制限条項にも抵触しており、銀行団とは取引継続の維持を巡って、ぎりぎりの協議が続いているもようだ。昨年3月末に155億円あった現預金は今年3月末でたったの24億円。運転資金はほぼ底を突きかけており、会社を回していくためには既存債権の回収を進めるしかない八方塞がりの状態だ。

 地元関西でロプロの経営危機説が一気に強まったのは3月のこと。過払い金返還訴訟の和解金が支払えず、一部の顧客から保有不動産に対して差し押さえが行われたのである。例えば、京都市内の旧本社ビルの登記簿を見ると、3月6日に大阪府寝屋川市の印刷業者が京都地裁の強制競売開始決定に伴い差押登記を実行。4日後にそれが取り下げられると、今度は同月19日に東京都杉並区の飲食業者から同様の理由で差押登記を打たれている(4月2日に取り下げ)。

 20日発表の決算短信では継続企業の前提に関する注記(ゴーイングコンサーン)が記載されたが、その中でも「差押問題」に触れた箇所がある。「利息返還債務にかかる支払条件の変更要請」を行っていることに伴い、「今後も差押命令申立を受ける可能性」を認めており、それが「継続企業の前提に関する重要な不確実性」であるとされているのだ。

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高橋 篤史(たかはし・あつし)

ジャーナリスト。1968年愛知県生まれ。93年早稲田大学教育学部卒業。日刊工業新聞社、東洋経済新報社を経て、2009年よりフリーランスのジャーナリスト。著書に『ドキュメント ゼネコン自壊』『粉飾の論理』(いずれも東洋経済新報社)がある。


このコラムについて

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日々、生み出される膨大なニュース。その本質と意味するところは何か。そこから何を学び取るべきなのか――。本コラムでは、NBonline編集部が選んだ注目のニュースを、その道のプロフェッショナルである執筆陣が独自の視点で鋭く解説。ニュースの裏側に潜む意外な事実、一歩踏み込んだ読み筋を引き出します。

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