• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ホステス代わりにされたフィリピン人介護士

どこへ行く、外国人介護士・看護師-上

  • 出井 康博

バックナンバー

2009年5月29日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 約1年前の2008年5月22日、東京・築地の国立がんセンターに介護施設の関係者が押し寄せていた。同年8月上旬に迫ったインドネシア人介護士などの受け入れを前に、厚生労働省傘下の社団法人「国際厚生事業団」(JICWELS)の主催で説明会が開かれたのだ。

 5月ながら気温30度という暑さの中、会場には定員を超える300人以上が集まり、立ち見が出るほどの盛況だった。介護現場では人手不足が深刻化していた。そこに政府が外国人介護士などの受け入れを決めたことで、彼らに“救世主”を期待する声が高まった。

 あれから1年――。関係者の熱気はすっかり冷めてしまっている。

現場は人手不足、でも外国人介護士は嫌われる

 インドネシアからの介護士などの受け入れは、日本が同国と結んだ経済連携協定(EPA)に基づくものだ。当初の2年間で600人の介護士に加え、400人の看護師の受け入れが決まっていた。

 その第1陣として、昨年8月、介護士300人と看護師200人が来日する予定だった。しかし、日本の施設や病院に受け入れられた介護士と看護師の人数は、いずれも定数を下回り、介護士に至ってはわずか104人に留まった。介護施設が受け入れに二の足を踏んだのが原因だ。

 日本はフィリピン政府との間でも、EPAの枠組みでインドネシア人と同数のフィリピン人介護士と看護師を受け入れることで合意している。

 今年5月10日には、インドネシアから9カ月遅れてフィリピン人の受け入れが始まったが、その数は介護士が188人、看護師が92人。インドネシア人と同様に、定数を大きく割り込んだ。

 その原因は、外国人介護士・看護師を受け入れたいと手を挙げる日本の施設が昨年同様に、少ないからだ。このままでは、両国と取り決めた2年間での受け入れ数が達成できそうにない状況だ。

 昨年秋から急速に進んだ不況によって失業者が急増した。それでも介護現場の人手不足は解消していない。有効求人倍率は今年3月時点で0.52倍まで落ち込む中、介護関連職に限っては1.73倍に達している。

 日本人の働き手がいないのだから、外国人に頼ろうとする施設がもっとあっても不思議ではない。にもかかわらず、なぜ外国人介護士は嫌われたのか。

行政が作る障壁

 外国人介護士の受け入れが、官僚機構の利権になっていることは、本コラムの1月29日付の記事で書いた。斡旋を独占するJICWELSは、手数料や管理費など外国人1人につき約16万円の収入を得る。半年間の日本語研修を担うのは、経済産業省や外務省の関連機関だ。いずれも官僚の天下り先になっている機関である。

コメント28

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「昔、SOMPOは保険会社だったらしい」と言われたい。

桜田 謙悟 SOMPOホールディングス グループCEO社長