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【隠れた世界企業】市場を創る異素材溶接

ワタナベ(新潟県燕市・金属の板金加工)

2009年5月29日(金)

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自動車、半導体、食品と、業種を問わず参加する展示会は人山ができる。異素材をレーザー溶接する技術に寄せるグローバル企業の視線は熱い。加点主義で社員の士気を高め、個の技術力向上を成長のバネにする。

 新潟県燕市。洋食器で有名なこの地に、大企業の技術者が日参する中小企業がある。堀場製作所、積水化学工業、住友重機械工業、IHI、ニフコといった大手企業が秋波を送るのは、金属の板金加工を中心とした製品作りで高い技術を持つワタナベ(渡辺英作社長)だ。

 彼らのお目当てはワタナベが持つ「異素材溶接」技術だ。自動車部品、半導体製造装置、食品加工装置、医療機器、ディスプレー関連、燃料電池など、世界で活躍する企業が新たな可能性を探りに訪れるのだ。

 4月17日。東京ビッグサイトで開かれた液晶などのフラットパネルディスプレーに関する展示会で、ワタナベのブースにはほかの大手企業をも上回る人だかりができていた。

異素材の金属を溶接する技術に大手企業が注目する (写真:増井 友和、以下同)

 ブースには、2つの異素材が溶接されて完璧にくっついた状態のサンプルが大量に展示されていた。加工が難しいとされるチタンとニッケル合金、あるいは銅と真鍮がぴったりとくっついている。中には曲面加工や表面処理を施したサンプルもある。

 ワタナベは異種材接合技術の研究を進め、銅やステンレス、インコネルやニッケル合金といった材料を用いて、これまで40種類を超える接合サンプルを作った。ワタナベの接合サンプルを見ては来場者が足を止め、担当者に声をかける。

 「この技術をウチの製品に生かしたい。詳しく教えてほしい」。

 溶接する素材によって強度が違うため、まだ試験段階で、この技術を用いた製品が登場しているわけではない。まさに発展途上の技術と言える。だが、大手企業は新製品の開発において、異素材の接合により部品の軽量化などにつなげたいと考え、ワタナベの技術に熱い期待を寄せている。

「3年間は遊ぶ」で機械導入

 ワタナベが持つ異素材の溶接技術は、2008年に導入したファイバーレーザー溶接機によって可能となった。売上高が7億3359万円(2008年3月期、最終利益は5877万円)の同社にとって、機械1台に対して約8000万円という投資は、決して安い買い物ではなかっただろう。

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「【隠れた世界企業】市場を創る異素材溶接」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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