5月19日午前、ソフトバンクモバイルの新製品発表会が、携帯電話3社の先陣を切って東京都内で開かれた。
「今年の夏モデルは過去最高の19機種61色を用意しました!」
同社の孫正義社長は、1000万画素数を誇る高画質のデジタルカメラ機能を備える端末、太陽電池搭載の端末、独自の大画面液晶を備えた端末という3機種を中心にアピール。テレビCMに出演する上戸彩氏をはじめ芸能人も登場し、華やかな発表会となった。
しかしそのうち2機種は、実はソフトバンク「だけ」の新製品というわけではなかった。わずか2時間後、同じく都内でNTTドコモが新製品の発表会を開く。孫社長が披露した高画質デジカメ携帯とほぼ同じ機能の機種が、ドコモのラインアップに並んだのだ。

さらに翌週の25日に開催されたKDDIの発表会。ここでもソフトバンクが出した太陽電池搭載の端末とほぼ同じ機種が発表された。
3社が別々に開いても、出てくる携帯端末は似たり寄ったりがちらほら。
これは、国内の携帯電話市場において異例とも言える事態。従来、多機能を売り物にしたスマートフォンなど一部の例外を除くと、ある通信事業者が新機種を発売した場合、ほかの事業者から同様の機種が出るのは半年ほど遅れてからのケースがほとんどだった。つまり「異なる事業者から同様の機種が同時期に発売されることはない」という暗黙のルールが長年にわたって続いていた。そこには、端末を区別化したい事業者や端末メーカーの自主規制があったと見られる。
端末販売は前年比30%減
このルールが今回破られた背景には、端末メーカーの台所事情が苦しいという問題がある。各社とも2009年3月期に軒並み赤字に転落したため、通信事業者ごとに販売時期をずらす余裕がなくなったとの見方が強い。
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