HD-DVDの撤退によりソニーなどが主導するブルーレイ ディスク(BD)勝利で決着したはずの新世代DVD規格争いに、異変が起きている。
舞台は13億の人口を抱える中国市場。中国政府機関は新世代DVDの独自規格「CBHD(チャイナ・ブルー・ハイ・ディフィニション)」を打ち出し、その対応プレーヤーを、中国のTCL集団と江蘇新科電子集団が4月末に相次ぎ発売した。米映画大手ワーナー・ブラザーズもCBHD支持の姿勢を打ち出しており、年内に「ハリー・ポッター」など100タイトル以上の人気映画ソフトを揃える。
HD-DVDを基に独自規格
独自規格とは言うが、使われているのは、世界でBDに負けたHD-DVDの技術。BDをソニーとパナソニックなどが提唱していたのに対して、HD-DVDは東芝が主導していた。

「HD-DVDは死んでいない」。東芝と一緒にHD-DVDを支えてきたディスク製造大手、メモリーテックの川崎代治社長は気炎を上げる。
CBHDは、コピー防止機能などで中国の独自技術を一部採用しているが、HD-DVD規格をほぼ踏襲している。実は、HD-DVD陣営が打倒BDを目指して、積極的に中国企業へ技術情報を提供した経緯がある。東芝でHD-DVD事業を牽引してきたトップ技術者も、メモリーテックに移籍し中国側への技術供与に協力してきた。
CBHDディスクの製造は、メモリーテックと中国音楽・映像大手が設立した合弁企業が一手に引き受ける。メモリーテックは現地の映像編集(ポストプロダクション)会社にも資本参加し、CBHDの映像コンテンツを充実させる。初年度1000万枚の出荷を目指す。CBHD生産は現行DVD向け生産ラインを改修すれば流用が可能で、初期費用の負担が少ない。
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