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悲惨な“おひとりさま男”。社会を変えるのは平成男子か

上野千鶴子さん×深澤真紀さん(最終回)

  • 深澤 真紀,橋中 佐和

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2009年6月18日(木)

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──深澤真紀さんの連載「自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術」から生まれた同名の単行本は、深澤さんがメンターと仰ぐ、東京大学大学院教授の上野千鶴子さんのベストセラー、『おひとりさまの老後』に多大な影響を受けているとのこと。

 お2人の対談最終回の今回は、男の“おひとりさま”の実態について、また、未来を担う若い世代「平成男子」について、ご対談いただきます。


深澤 上野さんの『おひとりさまの老後』(以下『おひとりさま』)では女性を取り上げていますが、男性の「おひとりさま」はどういう状況なんでしょう。

上野 実は今、「男おひとりさま」編を準備中なんです。

「男おひとりさま」の悲惨な実態

上野 取材して、データも集めているんです。でも、集めれば集めるほど暗くなる、希望がなくて。マクロデータで見ると、「男おひとりさま」には3つのグループがいます。

 1つは死別シングル。年齢層は70代以上。ほとんどが家族持ちで、子供はいるけれども疎まれているので、この人たちは家族の選択によって施設に送られるでしょう。

上野千鶴子(うえの・ちづこ)
東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は女性学、ジェンダー研究。著書に『家父長制と資本制』『生き延びるための思想』(岩波書店)、『ナショナリズムとジェンダー』(青土社)、『老いる準備』(学陽書房)、『ニーズ中心の福祉社会へ』(中西正司と共編著、医学書院)など多数。

 2つ目が離別シングル。50代、60代の年齢層の既婚者たちは、ほとんど妻がまだ生存中だから死別シングルに入らない。シングルになる理由に、離別組がけっこういます。

 この人たちがまた悲惨です。離別シングルは一度は家族を持った男たちですが、自分のつくった家族と絶縁状態が多いんです。

深澤 例えば、娘の結婚式にも呼ばれないとか?

上野 そう。子供との面会権もほとんどないし、嫌われている。なぜか? この世代は離婚のハードルが高かったので、とことんこじれないと離婚しないからです。

深澤 離婚の原因が重いんですね。

上野 例えば夫が不倫して離婚した場合も、妻がガマンしてガマンして、堪忍袋の緒が切れるところまで(夫を)憎み抜いてから別れている。そういう夫婦の子供は、母親から散々父親の悪口を聞かされているから、父親をかばうわけもない。

コメント8件コメント/レビュー

40歳、独身男子、バブル世代です。  お二人のご著書を読んでいないのに、コメントするのは十分に非礼ではあるのですが、あえて。  バブル前バブル後では、戦前戦後と同様か、それ以上に、社会が根幹から変わっているので(深澤さん同様、つなぎ目であることを深く実感する昨今です)、45歳以上と35~45歳、35歳以下を同列には語れません。  死別・離別シングルと非婚シングルとの間にも、深い断層があります。  男性より女性の方が悲惨なのはある意味当然で、家事能力が低い(社会的要請が少なかった)、子供との結びつきが薄い(これは性差でどうしようもない)のはいかんともしがたい。  ただ、同じ条件、たとえば、「35歳~45歳」「経済的弱者」「社会的成功もおぼつかない」「家事能力、コミュニケーション能力も同程度」「非婚」といった例で比べても、女性の方が男性よりも「幸せ度」が高いとは感じています。  根本的な原因は、男性の方が女性より「死にたがり」が多いからではないでしょうか?  その情動の部分で、どうしようもない「性差」がある。女性の方が「生きる」ことに対する懐疑が少なく、生物としてより強いのでは。性差よりも個々の差の方が大きいことを踏まえた上でも。  「苦しまずに死ねる薬がある時に飲むか?飲まないか?」という質問をよくするわけですが、けっこう悲惨な環境に置かれた女性からでも、「飲む」という答えは聞いたことがありません。男性には若干います。自分だけでなく。だからといって、すぐ自殺に結び付くわけではありませんが。(2009/06/24)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

40歳、独身男子、バブル世代です。  お二人のご著書を読んでいないのに、コメントするのは十分に非礼ではあるのですが、あえて。  バブル前バブル後では、戦前戦後と同様か、それ以上に、社会が根幹から変わっているので(深澤さん同様、つなぎ目であることを深く実感する昨今です)、45歳以上と35~45歳、35歳以下を同列には語れません。  死別・離別シングルと非婚シングルとの間にも、深い断層があります。  男性より女性の方が悲惨なのはある意味当然で、家事能力が低い(社会的要請が少なかった)、子供との結びつきが薄い(これは性差でどうしようもない)のはいかんともしがたい。  ただ、同じ条件、たとえば、「35歳~45歳」「経済的弱者」「社会的成功もおぼつかない」「家事能力、コミュニケーション能力も同程度」「非婚」といった例で比べても、女性の方が男性よりも「幸せ度」が高いとは感じています。  根本的な原因は、男性の方が女性より「死にたがり」が多いからではないでしょうか?  その情動の部分で、どうしようもない「性差」がある。女性の方が「生きる」ことに対する懐疑が少なく、生物としてより強いのでは。性差よりも個々の差の方が大きいことを踏まえた上でも。  「苦しまずに死ねる薬がある時に飲むか?飲まないか?」という質問をよくするわけですが、けっこう悲惨な環境に置かれた女性からでも、「飲む」という答えは聞いたことがありません。男性には若干います。自分だけでなく。だからといって、すぐ自殺に結び付くわけではありませんが。(2009/06/24)

40歳会社員です。上野さんの世代と我々の世代の最大の違いは、世界のベクトルが「上向き」か「下向き」かの違いだと思います。「努力さえすればより良い明日が待っている」と確信していた世代と「努力しなければ明日は確実に悪くなる」我々の世代では、人生観が180度ひっくり返ってしまいます。いわば「インフレ世代」vs「デフレ世代」ですね。(2009/06/21)

本文の典型例である、40歳・独身です。恋人いない暦40年と申し上げて、概ね問題ありません。確かにアニメはよく見るけど、オタクではありません(一般のファンとオタクには想像を絶するギャップがあります)。●周囲の視線やレッテル張りは別として、私自身は現状を悲惨とは感じません。狭いながらもいちおう自分の家はあるし、それなりに自炊も家事もできるようになったし、暇があれば果実酒やジャムだって作ります。いつでもふらりと貧乏旅行にいけるし、コンサートや舞台鑑賞もお金さえあればお好みのまま。楽器の練習だっていつでも可能です(専用の部屋を作りました)。空き時間は全て自分の思うがままに使うことができます。仕事以外の関心ごとが多い人間にとっては、自由な時間があるという幸せは他の何物にも代え難い。●こんな怠惰な生活に慣れ親しんでしまうと、それ以外の生活スタイルがもうみじんも思いつかない(笑)。これを「悲惨だ」と言われても、私は全くかまいません。結局、幸せの尺度は人それぞれなので、自分の幸せのあり方をしっかり持っていることが肝心で、それと現状を比較してどうかというのが大切だと感じます。も世間一般の幸せの尺度自体は、ある程度尊重すべきだと思いますが、それを一律に押し付けられるのは少々困るというのが、私の偽りざる心境です。(2009/06/18)

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三品 和広 神戸大学教授