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居酒屋「ざうお」、顧客の感動度をミステリーショッパーが数値化

現場のサービス改善活動を促進する効果も

  • 小林 暢子

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2009年6月17日(水)

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 店内で釣りを楽しめるエンターテインメント居酒屋「釣船茶屋ざうお」などを展開するハーバーハウス(福岡市博多区)は、ミステリーショッピンングリサーチを利用して、来店客の「感動度」を数値化し、店舗でのサービス向上に生かしている。

 「魚が釣れた時、従業員が一緒に喜ぶ」「魚の名前を正確に説明する」など顧客の印象に強く残るサービスの実行度をKPI(重要業績評価指標)として設定し、定量的に把握する。現場ではこのデータを基に、サービス拡充策を考案する改善活動に取り組み、全店舗で共有する。こうした取り組みの成果が上がり、2008年9月期は経常利益が約9000万円と最高益を記録。不況で外食需要が冷え込んでいる2009年9月期も、リピーターの確保に役立てる。

 店内に大きないけすを作り、そこに浮かべた船から来店客が釣り糸を垂らし、釣り上げた魚をその場で調理してもらう。エンターテインメント性に富むユニークな店舗を展開する同社は、子供がいる家族を重要顧客層と位置づけ、誕生日や記念日などの需要の取り込みを図っている。

店舗内のいけすに様々な魚を放ち、顧客は船から釣りを楽しむ(写真は新宿店)
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 2007年からミステリーショッピングリサーチを活用し、覆面調査員が直営11店舗とフランチャイズ(FC)6店舗に月2回訪問し、顧客として同社のサービスへの満足度を評価している。小売りや外食業界ではミステリーショッピングの導入事例が増えているが、同社がユニークなのは、顧客に「感動」を与える行動を定義し、その実践度をKPIとしている点だ。評価項目は70に及ぶが、「従業員がオーダーに来る速さ」や「料理が来るまでの時間」といった一般的な項目だけでなく、「顧客が魚が釣れた時、従業員が一緒に喜んでいるか」「魚の名前を正確に説明しているか」「子供への気配りはできているか」といった同社独自の項目を加えた。これらを含めた10項目を、顧客の感動を呼び起こす行動と定義し、各店での実施状況をモニターする。

「100人のアルバイトがいる店もある。全員でどうしたら感動を生み出せるかを考える」と話す高橋拓也副社長
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 もともとユニホームなどアパレルの企画製造を手がけていた同社が、「釣船茶屋ざうお」の展開を始めたのは1999年のこと。「外食産業への参入に当たり、『顧客に驚きや感動を与える』ことで他の居酒屋との差異化を図った」と高橋拓也副社長は話す。

 ミステリーショッピングを導入した当初は、家族連れの顧客が、子供にどのような対応を望んでいるかの調査を目的としていたが、「『顧客の感動』という中核コンセプトの実現度を測ることにも使えないかと考えるようになった」(高橋副社長)。そこでミステリーショッピングリサーチを委託したMS&Consulting(東京都中央区)と相談し、10項目の「感動指標」をKPIと位置づけた。


アルバイト社員が主体的に改善に取り組む

 ミステリーショッパーの評価は、社員の賞与などにも反映するが、高橋副社長は「目的は社員の評価や店舗の順位づけではなく、社員の教育と業務改善の促進にある」と話す。各店舗では、ミステリーショッパーの評価フィードバックを受けて、アルバイトを束ねる2~3人のクルーリーダーが改善策を検討する。月に1度、全店舗のクルーリーダーが集まって各店での取り組みを発表する。効果的な改善手法を店舗間で共有し、全体を底上げする効果も狙う。

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