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日本興亜に4つの火種

損保ジャパンとの統合、破談のリスク

  • 田村 賢司,蛯谷 敏

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2009年6月23日(火)

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 「統合は(経営の)問題をさらに複雑化するものと心配しております」

 4月22日、日本興亜損害保険の社外取締役4人の元に1通の手紙が届いた。差出人は同社の中核販売代理店会の会長を含む、有力代理店4社。数ページに及ぶ“直訴状”は、3月に発表した損害保険ジャパンとの経営統合に反対し、日本興亜の兵頭誠社長ら経営陣を厳しく批判するものだった。

有力代理店が糾弾

 「販売店手数料率を引き下げられるなど、統合によって従来の関係に見直しが迫られるのでは、という不安の表れ」と、関西のある中核代理店の経営者は説明する。その後、4社のうちの一部が直訴状の内容を“撤回”し、事態はさらに複雑な様相を呈し始めたが、有力代理店が掲げた反旗は、日本興亜の足元で経営を揺さぶりかねない火種がくすぶっていることを見せつけた。

 そして、その火種は徐々に大きな炎に成長していった。損保ジャパンとの統合発表以降、日本興亜の経営陣と、それに不満を持つ社内外関係者の不協和音が次々明らかになったのだ。

 「日本興亜代表取締役社長兵頭誠氏の再任に反対票を投じる」――。

 代理店騒動からさかのぼること約1カ月、日本興亜の筆頭株主である米投資会社、サウスイースタン・アセット・マネジメントが見解を発表した。同社は日本興亜の株式を約19%握り(今年3月末時点)、昨年の株主総会では兵頭社長の再任に反対、他社との合併や提携による経営立て直しを求めた。

 サウスイースタンの要求の1つは、結果として損保ジャパンとの統合によって果たされたものの、兵頭社長の経営に対しては、今も不信感を示し続けている。その結果、今年6月の定例株主総会での兵頭社長の再任案に、早々と拒否する意向を示した。

日本興亜損保を巡る動き

 さらに4月12日には、前会長の松澤建氏ら、役員経験OB4人が、損保ジャパンとの統合に対する反対の書面を兵頭社長に送付した。今回の統合が市場から評価されていない点や、従来の取引会社の間に“ねじれ”が生じるなどの問題を6点指摘し、統合の見直しを迫っている(3ページの囲み記事を参照)。

 代理店、筆頭株主、役員OB…。次々と勃発する問題に、日本興亜の経営陣は対応に追われている。ところが、5月に入ると、「お家騒動」では片づけられない問題が発覚する。

株主代表訴訟なら統合に暗雲

 5月14日、日本興亜の役員OBが、監査役と監査法人に対して、監査請求を出した。その趣旨は、「本来支払うべき保険金を意図的に翌年度に遅らせ、利益をかさ上げした疑いがある」というものだ。

 これに対して、日本興亜は6月12日に「指摘される事実は確認されなかった」として、数十ページにわたる調査結果報告書を役員OBに送付した。現在、役員OBは、書類を精査しており、「調査結果に納得できない場合は、株主代表訴訟も考える」と言う。

 このOBは保険金の支払いを遅らせた証拠を複数所有しているといい、仮に株主代表訴訟にまで発展した場合、問題はお家騒動の範疇を超える。

 「万が一でも事実だった場合は、金融庁も黙っていないだろう」とOBは指摘する。いきおい、損保ジャパンとの統合計画にも狂いが生じかねない。

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