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バイ・チャイニーズ騒動に2つの問題

2009年6月29日(月)

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 中国政府が地方政府に対し、政府調達で自国製品を優先して購入することを通知した「バイ・チャイニーズ」の動きに対し、米国やEU(欧州連合)、日本などの先進国が神経を尖らせている。

 事の発端は、6月上旬に中国の国家発展改革委員会など(政府の9部門)が出した通達だ。中国政府は目下、総額で4兆元(約58兆円)を投じる景気刺激策を軸に各地で大型の投資プロジェクトを進めている。通達は、この景気刺激策に関連した調達で中国製品の優先的購入を義務づけるものだ。

 これに対して、欧州委員会や日本政府が事実関係の調査に乗り出すなど、国際社会の反応も速かった。さらに6月23日には米国とEUがレアメタル(希少金属)類の輸出制限措置に対して中国をWTO(世界貿易機関)に提訴。世界が中国の保護主義的な動きに敏感になっている。

「バイ・アメリカンは中国狙い撃ち」の反発

 「バイ・チャイニーズ」に関して、中国側の言い分はこうだ。中国外交部の秦剛副報道局長は記者会見で「2002年に制定した政府調達法に沿うもので、外国企業や製品を差別するものではない。国際的な慣行にも反していない」とした。

 中国内には一連の中国バッシングに、「なぜ中国だけが問題にされるのか」という雰囲気が醸成されている。その最大の理由は、米国が今年1月に成立させた景気対策法案に「バイ・アメリカン」条項を盛り込んでいる点だ。

 バイ・アメリカン条項では、米国政府は自国の政府調達で米国製品の優先購入をうたった。WTOの政府調達協定では、一定の額以上の製品やサービスを政府が調達する場合、一般競争入札を求めている。そのためバイ・アメリカン条項はWTOの協定違反であるとの非難がなされた。

 これに対し米国は、バイ・アメリカン条項ではWTOの政府調達協定やその他の自由貿易協定を締結している日本やEU、韓国、カナダなどは適用除外になるため違反ではない、と条項をゴリ押しした。

 中国はこの政府調達協定に加盟する意向を示しているものの、締結には至っていない。その結果、先進国の保護主義的な政府調達方針の影響を露骨に受けることになり、「中国こそが被害者だ」という姿勢を打ち出せるポジションにある。

「中国製」嫌いと腐敗も背景に

 さらにこの問題には興味深い側面がある。それが中国に広がる「国産品の逆差別」という問題だ。

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「バイ・チャイニーズ騒動に2つの問題」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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