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【隠れた世界企業】W杯進出支えたニット生地

ミツカワ(福井県越前市・丸編みニット生地の開発・製造)

2009年7月3日(金)

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ワールドカップ本戦進出を果たしたサッカー日本代表の「陰のサポーター」。ニットの丸編み技術を追求し、衣料、自動車、医療分野で引っ張りだこに。開発を支えるのは、環境変化に臆せず、成功体験すら「捨てる勇気」だ。

 6月7日(日本時間)、サッカー日本代表はウズベキスタン代表とタシケントで対戦。試合終盤は相手に押し込まれながらも辛くも勝って、2010年のサッカーワールドカップ(W杯)南アフリカ大会への切符をつかんだ。

 気温の変化が激しい、過酷な環境で選手を支えたのは日本から詰めかけた熱い応援団だけではない。選手にとって一番身近なサポーターは、暑さを和らげるウエア。その技術の中核を中小企業が握っているとは、恐らく選手自身も知らないだろう。

本社工場でニットを持つ光川幹雄社長(写真:今 紀之)

 福井県越前市に本社を置くミツカワは、サッカー日本代表のユニホームの生地を編んでいる。「吸汗という概念は当社が作った」と胸を張るのは光川幹雄社長だ。同社は、今では定番となっている汗を逃がす服地を開発した企業で、機能性衣料開発の先駆けとして知られる。

 縦糸と横糸を交互に織り込む布と違い、セーターのように糸を編み込む丸編みという技術を研究。ニットは布より伸縮性に富み、空気を通しやすいが、分厚くなるデメリットもあった。

 熱や水分を逃がす吸汗作用を高めつつも、極力薄く丈夫な生地の開発を研究。東レとのつき合いが深く、共同で新たな機能を持つ薄手のニットを開発した。その後、スポーツウエアのアディダスやデサント、自動車のシート布として日産自動車や三菱自動車など業種を超えた企業が次々にミツカワのニット素材を採用した。

後発だから「先を考える」

 和紙、刃物とともに江戸時代から続く越前の伝統産業が繊維だ。ミツカワは光川社長の兄が1973年に創業。「地域では最も遅い参入」(光川社長)と自嘲するほど、伝統ある繊維産業の中では歴史は浅い。ただ、後発の参入だったからこそ、今の強みが形作られたとも言える。

 起業後しばらくして、兄から経営を引き継いだ光川社長は「同じことをやっても勝てない。国内はもとより海外でも誰もできないことをやる」をスローガンに掲げ、開発に取り組んだ。

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「【隠れた世界企業】W杯進出支えたニット生地」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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