• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

もう節約はしない

骨太09が示す「海図なき財政再建」

  • 加藤 修平

バックナンバー

2009年7月6日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 給料も、夏のボーナスも驚くほど減った。こんなサラリーマンの家庭では、夫と妻の戦いが大詰めを迎えている。どちらが勝つかは夫婦によりけりだが、不況下で勝つのは当然、「節約家」。だが政府・与党が示した2009年の「骨太の方針」では、節約家が大敗した。

財務相に「失望」

 「与謝野馨財務・金融・経済財政相が、頑張ってくれると思ったのだが」。政府が23日にまとめた「骨太の方針」は、小泉純一郎政権以来、毎年の予算編成の方針を示してきたが、今回ばかりは民間エコノミストから、あきらめにも似た失望の声が漏れた。

 理由の1つが、「社会保障費の増加を2007年度からの5年間で1兆1000億円、毎年2200億円抑制する」という歳出削減目標が完全に崩れたことだ。「地方では医師不足が深刻だ」といった与党議員の声に押され、与謝野財務相が「2010年度は社会保障費の自然増をそのまま認める」と発言。目標は事実上、葬り去られた。

 だが、実際には医療などで削れるコストは多い。大学病院で働くある勤務医は「100円ショップにもありそうな容器でも、医療用具となると数千円する。コスト意識が薄すぎる」と話す。患者を「薬漬け」「検査漬け」にするほど儲かる仕組みを改めなければ、民間では当然の「安価で質の高いサービス」にはたどり着かない。

 「目標の2200億円は削ったうえで、その分を別の社会保障に充当するぐらいの工夫は必要だった」(BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト)。限られた資金を需要のある分野に回す必要があるのは企業と同じだ。

 節約をやめたら、財布の中身はどうなるのか。6月9日の経済財政諮問会議で、有識者議員が示した複数の試算のうち政府がこれまで「本命」としていたのは2007年度からの5年間で14兆3000億円と歳出削減を徹底するシナリオだ。だがこれは巨額の補正予算と社会保障費の抑制断念で名実ともに消えた。そうなるともう1つのシナリオ、つまり歳出削減が11兆4000億円と不十分にとどまる方が現実に近い。

コメント17

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

企業や官公庁の幹部のメールボックスの内容が、まるごと数十万〜数百万円で売られている事例もある。

名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官