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利用者不在のタクシー規制

「増車認めず」に困惑する新規参入企業

2009年7月7日(火)

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 タクシー業界で、規制緩和の歯車が逆回転し始めている。

 6月19日、「タクシー事業適正化・活性化特別措置法」が参院本会議で可決され、成立した。狙いは低価格競争と増車にブレーキをかけることだ。

 過去15年間、タクシー業界では規制緩和が進んだ。タクシーの運賃に関する規制は徐々に緩やかになり、2002年にはタクシーの増車と新規参入も自由化された。手頃な運賃やサービスを武器に、新規参入が相次いだ。

規制強化求める業界

 一方、台数の増加と低価格化で、運転手の収入は減少。1日の営業収入の平均は1996年の約3万7000円から、10年で3万円程度に減った。この間、全国のタクシー台数は約1万2000台増え、約22万2000台に達した。

 「過当競争だ」と業界では規制強化を求める声が高まった。こうした流れを受けて、競争を制限する法律が生まれた。今後は、地域ごとに定められている運賃の上限と下限の幅が狭められ、運賃格差は縮小する。

 タクシー台数の増加にも歯止めがかかる。独占禁止法は自由競争を阻害する行為を禁止しているが、例外的な扱いを受ける。タクシー事業者による協議で増車を抑制する規制が新しい法律には盛り込まれている。

「プリウス」タクシーで快走するアシスト
運賃が割安な「プリウス」タクシーで快走するアシストに規制強化の壁(写真:陶山 勉)

 この動きに困惑するのが、規制緩和を前提に、新たにタクシー事業に参入した企業だ。東京都足立区に本社を置くアシスト。98年に低価格タクシーで参入し、現在は224台のタクシーを運行する。

 不景気にもかかわらず、アシストのタクシー事業は順調だ。「当社の運転手の1日当たりの収入は、夜間で業界平均の2倍近い。不況でも利用者は増えている」(アシストの新堂聡専務)。

 好調な理由は、割安な料金とユニークな特徴が、企業や個人の顧客に支持されていることにある。

コメント2件コメント/レビュー

さてさて、どうしてこの様なアナクロ的な記事が出て来たのでしょうか? 数年前に同様に消費者目線で「規制緩和」が叫ばれて、許認可の緩和から過当競争?に陥って規制復活が叫ばれて、また消費者目線の緩和の提唱ですか。 過当競争に因るタクシー運転手の困窮と安全(運転)確保に対してはどうするんでしょうねぇ。参入増車の自由は残しつつ、弱者や消費者にシワ寄せが行かない規制の提案を叫ぶべきでしょう。最低の実質賃金や安全確保の勤務条件を規制を併せて提案するとかは、考えなかったのでしょうか?(2009/07/07)

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「利用者不在のタクシー規制」の著者

山崎 良兵

山崎 良兵(やまざき・りょうへい)

日経ビジネス副編集長

日経ビジネス編集部、ニューヨーク支局、日本経済新聞証券部などを経て、2017年1月から日経ビジネス副編集長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

さてさて、どうしてこの様なアナクロ的な記事が出て来たのでしょうか? 数年前に同様に消費者目線で「規制緩和」が叫ばれて、許認可の緩和から過当競争?に陥って規制復活が叫ばれて、また消費者目線の緩和の提唱ですか。 過当競争に因るタクシー運転手の困窮と安全(運転)確保に対してはどうするんでしょうねぇ。参入増車の自由は残しつつ、弱者や消費者にシワ寄せが行かない規制の提案を叫ぶべきでしょう。最低の実質賃金や安全確保の勤務条件を規制を併せて提案するとかは、考えなかったのでしょうか?(2009/07/07)

新規参入の企業が規制に不満を持つのはよく分かります。でも、申し訳ないですが私は規制に大賛成、もっと厳しくしてもらいたいぐらいです。オフィス街、繁華街はタクシーが多すぎてものすごく迷惑なんですよ。切れ目なく並ぶタクシーに横断歩道は覆い尽くされ、歩道から出るのも一苦労。信号が変わる直前でも平気で交差点に進入するタクシーも多く、歩行者だけでなく車両の流れも滞ります。駅の出口では、客待ち・のろのろ運転のタクシーが邪魔で大混雑。のろのろ運転のタクシーは客待ち禁止で停車できないからこそやっているので、かなりたちが悪いです。ちょっと前までは中心街だけの話でしたが、郊外のベッドタウンでも駅前はひどいことになってきています。住宅地の駅前でも自転車に乗るのが怖いぐらいです。運転手のマナーの問題もあるとは思いますが、タクシーが多すぎてマナーを守りようがないのが実情なんじゃないでしょうか。論外の例としては、携帯電話で通話しながら、メールを打ちながら運転しているタクシーも多く、毎晩必ず目撃します。車両を増やし過ぎて従業員の質が落ちているとしか思えません。正直、タクシー業界にはこれ以上成長して欲しくありませんし、むしろ縮小して車両を減らしてほしいぐらいです。従業員の教育はもちろん、業界内での自主規制など、もっと自浄を進めないと誰も味方してくれなくなりますよ。(2009/07/07)

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